2015年12月26日土曜日

評価者特異効果

上司や評価者が部下を評価する際、客観的な業績よりも評価者個人の主観、基準、クセが評点に強く反映される現象

評価者特異効果はどうしても出てしまう、そこで、メンバーのスキルではなく、そのメンバーについて将来どうするつもりかを聴取

  • 「私が知る範囲でこの人物の業績から判断すると、もし私が決定権者であれば、報酬は増やせる限り最大限増やし、ボーナスも最大限与えるでしょう」
    • 強くそう思う〜全くそう思わない → 業績から全般と組織に対する独自の価値提供を測る
  • 「私が知る範囲でこの人物の業績から判断すると、常に自分のチームにいて欲しいと思う」
    • 強くそう思う〜全くそう思わない → 他者とうまく一緒に働ける能力を測る
  • 「この人物は悲惨な業績となるおそれがある」
    • はい、いいえ → 顧客やチームに対して害となりかねない問題を見つけ出す
  • 「この人物は今日昇進してもおかしくない」
    • はい、いいえ → 潜在能力を測る

評価者の陥りやすいエラー

http://www.kantokushi.or.jp/lsp/no608/608_02.html

ハロー効果

人間を評価するときの代表的なエラー要因の1つです。ハロー(halo)とは,後光,光背,光輪の意味で,何か1つでも美点があると,後光が差したように,その人のすべてがすばらしく見えてしまうことです。たとえば「字がきれい」なだけで,文章力もあり,仕事も正確…などと見えてしまうことがあります。あるいは,ポカミスをするというだけで,作業能力全体が劣っていると思い込むこともありがちです。印象にとらわれず,まっさらな目で事実だけを見て評価していくことが必要です。

対比誤差

評価者が,自分の能力・特性と反対の方向に部下を評価してしまう傾向のことです。“できのいい”評価者ほど要注意です。人事評価は,評価基準に照らした絶対評価であり,間違っても,自分との相対評価ではありません。

寛大化傾向/厳格化傾向

実際よりも評価を甘くつけてしまうのが寛大化傾向,辛くつけてしまうのが厳格化傾向です。寛大化傾向は,相手に悪く思われたくないという心理から生じたり,あるいは,評価に自信がない場合などにも起こりがちです。一方,厳格化傾向は,日ごろから「減点主義」で部下を見ている評価者に見られます。評価者訓練などを通じて,評価のブレを是正する必要があります。

中心化傾向

評価が中央(標準点)に集まってしまうことです。まず,根拠に自信がなくて,評価に差をつけられないということがあるでしょう。部下の観察や事実の把握が不十分なのです。あるいは,部下たちとの“なれあい”が原因になることもあります。

逆算化傾向

最初に部下の総合評価を頭に描いておいて,要素ごとの評価で“つじつま合わせ”をしてしまうことです。評価者の思い込みがそうさせるのですが,主観的・意図的評価になってしまうことは明らかです。1つひとつ要素ごとにきっちりと評価し,積み上げるという“手続き”に従わなくてはいけません。

論理的錯誤

たとえば能力を評価する際,「理解力」に高評価をつけたのだから論理的にいって「判断力」も高くつけないとおかしい…などと,評価者が勝手に理屈をつけて,評価要素どうしを関連づけてしまうエラーです。あくまでも理解力は理解力,判断力は判断力であり,別の“ものさし”で測るのだという意識で評価していくようにします。



デジタル情報と符合の理論

放送大学

第3回 確率論の基礎
確率変数 試行の結果によって、値が確率的に決まる変数
確率分布 確率変数と確率の対応関係
確率分布関数 離散的な値をとる確率変数xに対する確率を与える関数f(x)
サイコロを1回投げるときの出る目x、このxがとる値は確率的に決まる、
なのでxは確率変数といえる
サイコロを1回投げる試行における出る目の確率はどの目も6分の1なので
この確率分布は一様分布
サイコロを2回投げるときの出る目の和xの場合は、2や12は少なくて、7がもっとも多い、なのでこの確率分布は三角分布

確率分布関数 離散的な値をとる確率変数xに対する確率を与える関数f(x)
確率密度関数 連続的な値をとる確率変数xに対する確率を与える関数f(x)
 確率変数がある値をとる確率を導く

二項分布
1回の試行で事象Aの起こる確率がp
この試行をn回繰り返す
このときの、事象Aが起こる回数x
例)サイコロを10回投げて1の目が出る回数x
p=1/6 n=10
x=3(1の目が3回出る)の確率 0.155
x=0の確率は0.162
もっとも確率が高いのはx=1(0.323)次いでx=2(0.291)
x>=6となる確率はほぼない
二項分布の平均値μ=np 分散σ^2=np(1-p)
二項分布B(10,1/6)の平均値μ=5/3 分散σ^2=25/18

二項分布B(n,p)は、nの値が大きいとき、正規分布N(np,np(1-p))で近似可能


第4回 情報量
informationの語源
inform = in(思考・精神に) + form(形を与える)

情報 もともとは軍事用語で「敵と敵国に関する知識」という意味
informationの訳語として定着したのは1950年代後半から学術語として定着

対数 指数関数y=a^xのxとyを交換する、すなわち一次関数y=axの線対称
x=a^y つまりy=logax

第5回 エントロピー
エントロピー 得られる情報量の期待値
不確定さ・あいまいさの指標

第6回 ベイズの定理
理由不十分の原則
情報が与えられていなければ、確率は同等、とみなす

ベイズ更新 1回目の事後確率を、2回目の計算の新たな事前確率として利用する

第7回 通信のモデル
通信路容量 伝送情報量の最大値(誤りビットも含む)をとる、つまり通信路の情報伝送能力のこと
伝送情報量 1記号あたりの平均情報量 ビット/記号
伝送情報速度 単位時間あたりの伝送情報量 ビット/秒

第8回 情報の圧縮
第9回 線形符合
第10回 巡回符合と畳み込み符合
第11回 テキストの符合化
第12回 音の符合化
第13回 画像の符合化
第14回 動画の符合化
第15回 数列の利用








日本心理学会第79回大会at名古屋

2015/9/22(火)

二人で同じ花を見るとなぜ美しいか?

共同注意と美感

北山修

共同注意: 2人以上の人(例えば、乳幼児と養育者)が、同じ対象物や事象へ一緒に視線や注意を向けており、そうであることを互いに認識している状態

サイモン効果

横澤一彦

  • 刺激の位置と、反応の位置が一致しない場合に、反応速度や正確性が低下する現象
  • ストループ効果: 刺激の色と意味が矛盾する場合
  • 隣にいるだけでは相互作用は起きない、ともに課題に取り組むことが大事

色嗜好は文化によって異なりそう。美感も異なりそう

  • アメリカは高彩度が好き
    • 暗い赤はクランベリーだから好き
    • モノの好き嫌いでほぼ説明できる
  • 日本は高明度が好き
    • 暗い赤は血を連想するから嫌い
  • モノの色だけでは説明しきれない
    • 色から抽象的イメージを想起している(白い恋人 青い初恋)

ヒトの共視の発達とその進化的基盤

明和政子

  • 見つめることは威嚇
    • ヒトと大型類人猿ではポジティブな意味合いも
  • 新生児模倣
    • 生後2ヶ月でいったん消失

ヒト特有の心の働き

  • 加齢とともに自動的に出現するわけではない
  • 共に思うこと、を確認、共有する機会を豊かに提供する、ヒト特有の養育環境、これは進化の産物
  • 養育者による足場作り
  • 乳児が何をしようとしているのかを敏感に読み取り積極的にそしてたぶん無意識に手助けする
  • 他個体の快情動にまで共感するヒトの特性

ベイズと認知発達入門

ベイズ推定とは何か? ベイズの定理を利用してパラメーターを推定する

  • 事前分布 データを入手する前に、我々が持っている母数に対する信念
  • 尤度 パラメーターの値を仮に○とした時に、手元にあるデータが得られる確率
  • 事後分布 データを入手した後の、更新されたパラメーターに対する信念
  • 規格化定数(周辺尤度) 推定したいパラメーターに対する情報を持っていないので、きほん無視する

ベイズ推定の利点

  • 事前の信念を分析に組み込むことが可能
    • 例)分散は負にならない→不適解を防ぐことができる
  • データ収集前に持っていた情報分析を組み込むことが可能
    • 例)有意でなかった過去結果→最尤推定法などでは推定できないモデルも推定することが可能
  • サンプルサイズが小さくてもよい

事後分布が出力されて終わりなので、点推定として平均値を算出するか、区間推定として両端2.5%を切り落として記述する

グラフィカルモデル(生成モデル)

  • 確率変数の依存関係をグラフであらわしたもの
  • 観測される情報が作られるプロセスを確率的に変動している
  • 適切に定義するとデータから教師なしでパラメーターの推定が可能
  • モデルのパラメーターをギブスサンプリングで学習
  • ベイズ推定により計算した未観測変数の事後確率を利用
  • これにより複雑なモデルであっても容易に学習可能

東洋的思想の心理学への展開

春木豊




2015/9/23(水)

隣接領域から見た心理学界

建築学からの視点

久野覚

  • 寒暑涼暖、生死に関わるのに取り上げてくれてない
  • 統計検定には次元を絞る必要がある
  • 建築では元々多様性を認めているので、一意に決まらなくてもい
  • 理由は不要、いろんな人がいるという状況がわかればいい
  • 仮説発想的(仮説検証型ではない)データ探索型
  • 一つに凝り固まらないであれこれやったほうが発想が豊かになるんじゃね?

法学から見た心理学

木下麻奈子

  • 学際領域を研究してれば両方の通訳ができる
  • 変数の扱い方が異なる
  • 心理学では人間の行動が説明変数
  • 法学では法規範が説明変数

キティージェノビーズ事件での例

  • 心理学は人の行動・心理の側面から考える
    • なぜ助けないのか
    • どんな特徴の人が助けないのか
  • 法学は制度の側面から考える
    • 救助した時に責任を問われないようにする
    • 救助しなかった場合に罰を与える

それぞれの学問で何を説明変数にしているのかということ自体に気が付いていない

「社会」の意味が異なる
  • 心理学で扱う社会は、個人に投影されたミクロな社会である
  • 制度としての社会でありマクロなものとして扱う
  • 現実社会の仕組みを知らないのではないか?
  • 抽象化することは研究上必要だが、本質から離れて抽象化するのは問題が多い
「法」の意味が異なる
  • 心理学では法とは法律のことを指す
  • 法学では原則的に法は法律だけでなく、社会規範も含むもの
  • インフォーマルルールを専ら扱い、フォーマルルールである法律を扱わない
  • 法律は現実社会で強制力が担保されている強力な規範なので、扱わないとアンバランスになる
法学と心理学がコラボするための条件
  • 実社会の勉強が必要
  • 人間と法の両者の共変動を扱うことができれば本当の学際研究となる

医学から見た心理学界

井口善生(精神医学、神経科学)

  • 基礎と臨床の往還的な思考が少ない
  • 臨床心理学者の基礎研究への参画を促す環境整備が必要
  • 他分野の下請けにならない
  • 行動解析のプロになれ
  • コミュニティの外側を見据えた情報発信
  • 心理学を専攻しない研究者があなたの論文を読むことを意識しろ

デザインから見た心理学界

牧野暁世

  • デザインは問題解決のための一手法である
  • 良い見てくれだけではない
  • 必然性があるデザインは良いデザイン
  • 自由とは必然性の洞察である by ヘーゲル
  • いろんな学問のプラットホームとなれるのが心理学のいいところでもあるんだけどね

日本における数理心理学の展開

浅川伸一

ディープラーニング解題

  • 認識・処理過程が人間と機械と同じと考えるか別物と考えるか
  • 機械学習の進歩、アルゴリズムの進化、ハードウェア(計算速度)の進化

広田すみれ

  • 確率を伝える
  • リスクコミュニケーション
  • 確実性
  • 不確実性 リスク(確率で記述可能)、曖昧性、多義性
  • 不確定性原理とかカオスとか無知じゃないけど不確実なものもあるよね
  • 無知性

主観と客観

  • 認識論的確率(主観的)
    • 気象予報の確率、1回の事象についてのことなので古典説や頻度説では常に確率が算出できるわけではない
    • 天文学、力学、高級科学
    • 錬金術、医学、低級科学に関連した臆見に属する
    • 正統な人や権威者が是認している、蓋然性が高い
    • 1回事象についての認識論的確率
  • 客観確率(頻度説、傾向説)、偶然的
    • 世界がどのようであるか

二重過程理論の応用

教育心理学への応用

島田英昭

共感の事例

  • 理解と行動は別物かも?
  • 理解しても行動には結びつかない
  • 理解できなくても行動する

臨床応用

鈴木俊太郎

ソリューション・フォーカスト・ブリーフセラピー(SFBT)

問題の原因追求ではなく、クライエントの強みや「解決された未来」のイメージに焦点を当て、短期間で解決を図る心理療法

犯罪予防行動の促進

島田貴仁

犯罪予防の情報発信において、二重過程理論からすると、

  • 感情システム(システム1)には、犯罪「事例」が効きそう
  • 論理システム(システム2)には、犯罪にまつわる「知識」が効きそう

知識、事例、知識+事例

  • 募金詐欺のような1回だけのだと「事例」訴求
  • ひったくりだと「知識+事例」訴求
  • 時間が経つと「知識」も「事例」も減衰する(定期的に発信する必要ある)
  • 事例は著しく減衰する(システム1は忘れんぼだから?)

教育 臨床 社会

及川昌典

本当にわかってる?(教育)

  • 知識を教えることはできる
  • 頭では理解したつもりになっている
  • 知恵を育むことは難しい
  • 腑に落ちない
  • 応用できない
  • わかってないのと同じなのでは?

本当にわかってる?(臨床)

  • 患者は自らの状態を雄弁に語る
  • しかし自己報告はあてにならない
  • 内省の限界
  • 記憶の歪み
  • 希望的観測

本当にわかってる?(社会)

  • 人の賛同は得られる
  • しかし行動を変えることは難しい
  • セルフコントロールの問題
  • 論より感情、個人より環境にはたらきかけるべきか?
  • それで社会は納得するだろうか?

人間の行動理解

北島宗雄

two minds(二重過程理論) 特性時間 bandがそもそも違う

ハーバート・サイモン Herbert Simon

サイモンの蟻

  • 人間や組織の行動を説明するためのたとえ話
  • 複雑に見える行動も、実は単純なルール(行動様式)が複雑な環境と相互作用した結果に過ぎない
    • 砂浜を歩く蟻は複雑な動きをしてるように見える
    • 蟻の目的はシンプル、ただ巣に帰りたいだけ
    • 環境は複雑(砂浜は小石や障害物がたくさんある)
    • だが蟻は障害物を避けるという単純なルールで移動してるだけ
  • 蟻の行動が複雑に見えるのは、蟻の頭の中が複雑だからではない
  • 砂浜という「環境」が複雑だから

限定合理性(Bounded Rationality)

  • 人間は合理的であろうと努めるが、
  • 情報・時間・認知能力の限界により「完全な合理性」は持ち得ないとする概念

満足化原理(Satisficing)

  • 人間が「限定合理性」に基づき、全知全能ではない中で、
  • 最大化(最適化)ではなく「ある程度の目標を達成できた(満足できる)時点で決断する」意思決定行動
  • 時間や情報が限られる中、探索コストを減らし、早期に意思決定を行うための効率的なアプローチ

つまり、

  • 人間の行動は、やってることは至ってシンプル、
  • 環境が複雑なだけ なのでは

時間軸で考えると

  1. before システム2
  2. before システム1
  3. event
  4. after システム1
  5. after システム2

2015/9/24(木)

脈波のカオスは心理学に何をもたらすのか?

生理反応・心理状態・コミュニケーションを探る

鈴木平

相互作用するカオスから全体性の科学へ?

  • 学術用語としてのカオスは、一般に使われる混沌・無秩序とは違うよ
  • まったく予測できないわけではない
  • 一定の範囲内の値をとることはわかる、ただその中のどの値をとるかを予測するのが大変
  • 一見、決定論的、確率論的に見えるが、初期値鋭敏性などもあって長期予測が困難、人間にはほぼ無理
  • 非線形であるからといって多次元多自由度とは限らない
  • 部分と全体を切り離さない
  • 非線形で相互作用だらけの全体から一部を切り取って線形的に眺めてるのが従来の手法といえそう
  • コンピューターが進化してくれたからこそ今ようやくできるようになってきた

吉田暁
脈波のカオスと情動、自律神経活動との関連

岡林春雄

  • ヒトの心理、行動は時間の流れに沿って変わるもの
  • staticではなくdynamicなものなんだよ

計算科学と心理学

白宇 鈴木麗璽(れいじ) 大平徹 大平英樹

  • 搾取と探索にはけっこう越えるのが大変なヤマがある
  • これをどうやって乗り越えてもう一つの選択をしてるのか?
  • ノイズと遅れがあるおかげで搾取ばかりでなく探索の選択ができるのかも?
  • ノイズや遅れがないともう一つの選択が発生しない
  • 大きすぎるとしょっちゅう発生する
  • ノイズと遅れは身体から発せられてるのでは?


第8回感情心理学会セミナーat大阪

感情と無意識

https://jsre.jp/emotion/pdf/es01_1/73.pdf

IPANATを用いた感情測定

下田俊介 東洋大学

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ems/1/1/1_010116/_pdf/-char/ja

IPANAT

  • Implicit Positive and Negative Affect Test
  • ポジネガ感情の潜在測度
  • 回答者に感情の自己報告を直接的に求めるのではなく、特定の対象が表す気分の評定を求めることで、自らの感情状態を測定していることを自覚させずに、間接的に感情を測定する
  • 質問紙で実施可能
  • 社会的望ましさなどの意識的な歪曲をうけにくい

具体的には

  • 「さまざまな気分を表すように作成された人工語」と称したニュートラルな無意味語(SAFME, VIKES,TUNBA, TALEP, BELNI, SUKOV)を提示
  • それぞれの人工語がどんな気分を表してるかを6種類の感情語(happy, energetic, cheerful, helpless, tense,inhibited)を用いて、想像しながら直感的に回答してもらう
  • 人工語は、実際にはニュートラルな無意味語であるため、このようなあいまいな対象を評定する場合、回答者本人の感情がその評定結果に影響を及ぼすだろう(感情を無意味綴りに転移させる、感情プライミング)という考え方
  • 顕在尺度みたいに明確じゃないから、IPANATは目的をボカして使うのに向いてそう
  • 顕在尺度だと要求特性、今こうしてるから、こういうの見たから今はこういう気分なんだろうと、勝手に都合よくマインドを変えてくれる、が影響しやすい
  1. 感情語得点を算出
  2. 6種類の感情語の得点算出
  3. ポジネガの感情得点を算出
  4. 信頼性と因子的妥当性

IPNATで測定したのの内訳

  • 状態的感情
    • 状況手がかり(個人内、環境からの刺激)によって活性化、生起した一時的な感情状態
  • 特性的感情
    • 特定の感情に対する慢性的なアクセスしやすさ
    • 個人の経験などによって異なると想定される
    • 例えば慢性的にポジティブ感情にアクセスしやすい個人は、ポジティブな感情への閾値が低く、ポジティブな感情状態になりやすい
  • 誤差
    • 人工語に対する主観的な連合の度合い
    • 人工語はなるべくニュートラルで無意味な語が用いられている
    • が人によっては特定の人工語と特定の事象とが結びつきやすいかも



単純接触効果と無意識

川上直秋 愛知淑徳大学

https://jsre.jp/emotion/pdf/es01_1/81-86.pdf

我々の好意はどこから来るのか

  • すばやさ 活動性
  • つよさ 力量性

単純接触効果 mere exposure effect

  • 対象への反復接触が、その対象への好意を増加をもたらす現象
  • ロバート・ザイアンス 1968

基礎的知見

  • 文字や顔写真、図形など、あらゆる対象において生起
  • 接触回数と好ましさは右肩上がりの比例関係
  • 反復接触という基礎的な情報処理が、好ましさという感情と結びつく
  • 接触に気づいてなくても好意は上昇、つまり自覚なしの無意識現象

単純接触効果における無意識

  • 刺激の閾下提示(閾下単純接触効果)入力における無意識
  • 潜在指標を用いた測定(潜在的効果)出力における無意識

単純接触効果に影響しやすそうな刺激提示の仕方

  • 多様な側面に触れる
  • 接触を日々積み重ねる(累積的効果)
  • 異質なものと「適度に」接触する
  • 行動が理解しやすい(行動の一貫性の効果)
  • 誰かと話して好きだとわかる(潜在的効果の顕在化)

多様な側面に触れる

単純接触効果の般化(generalization)

  • 実際に接触した刺激に留まらず、同じカテゴリに属する未接触刺激の好意度も上昇

    • ある規則に従った人工有限文法を含む無意味文字列の学習が反復接触により行われ
    • そして接触時には呈示されていないにもかかわらず、その文法に従った未接触の文字列に対しても単純接触効果が生起(Gorden & Holyoak, 1983; Smith et al., 2008)
    • 接触した刺激と評価する刺激に何らかの共通性が存在するから単純接触効果が生じるのだろう
    • 単に見たものを好きになるという視覚的な現象ではないのかも
    • 接触した対象をどう捉え解釈するか、知覚者の主体的な認識を媒介として生起する現象なのでは
  • 白人一般への好意的影響が確認された

    • 白人の顔写真への反復接触によって、未接触の黒人顔写真に対する好意度が減少(Smith, Dijksterhuis,& Chaiken 2008)
    • 単に刺激の物理的特徴に依存した現象ではなく、より高次の社会的認知プロセスを含む現象なのでは

接触を日々積み重ねる(累積的効果)

  • 集中(1日で100回接触) vs 累積(5日間連続で20回/日)
  • 多面(同一人物の複数の表情を提示) vs 単一(同じ表情を提示)

結果、

  • 接触直後は、いずれの条件(集中/多面、集中/単一、累積/多面、累積/単一)においても単純接触効果が生起、特に集中的な接触が最も強い
  • 集中接触では1ヶ月後で効果が消失
  • 累積接触では、直後の効果が3ヶ月後まで持続
  • 単純接触効果が長持ちしやすいのは、ちょっとずつ何度もなのかも

また、

  • 単一よりも多面の方が単純接触効果が強かった
  • 接触回数多い→親近性高まる→単純接触効果、とそこまで単純ではないのかも
  • 単一刺激の多数回呈示よりも、複数の刺激を少数回ずつ呈示した方が効果的

単純接触効果においては、反復と変化の役割分担があるのでは

  • 表情は違っても同一人物であるというカテゴリレベルでの反復に起因する親近性
  • その人物の複数の刺激に接触することによるカテゴリ内での変化による新奇性
  • こうした対象への多面的な接触が、単一側面への接触よりも、その対象についての立体的な理解が促進されることで効果が強化されたのではる
  • 単純接触効果による無意識的な好意度形成には、対象を多面的に捉え、その対象像を明確にする認知過程が根底にあるのでは

異質なものと「適度に」接触する

  • 多数の典型例に、少数の非典型例が混ざった場合に効果が最大化
  • 急激な変化よりも、緩やかな変化の方が好まれる

実験

  1. オタク: 一般的に固有の外見的特徴を有すると認識されやすい社会的集団
  2. オタクとして教示された計10名の人物写真を閾下呈示
  3. オタクとして典型的な人物と非典型的な人物の割合を段階的に操作
  4. 潜在指標によって測定されたオタクに対する単純接触効果を最大化させる典型性の割合を探索

結果

  • 単純接触効果が生起したのは、接触する10人のうち70%か100%がオタクの場合
  • 反対に、接触するうち30%か0%がオタクの場合には単純接触効果が生じなかった
  • 非典型的な成員への接触が典型的な成員に比べて多くなると単純接触効果が生じない
  • 効果の強度を割合間で見てみると、70%条件で最も効果が強かった
  • 多数の典型成員に少数の非典型成員が組み込まれることで、典型成員のみに接触するよりもむしろ集団カテゴリ固有の特徴が明確になり、単純接触効果が強化されたのでは

単純接触効果における有効な変化とは

  • 既存の枠組みさえも曖昧となる急激な変化ではなく
  • 既存の枠組みを大きく逸脱することなく異質性が一つのカテゴリの中に内包され
  • カテゴリの多様性として理解され得る緩やかな変化を伴う接触なのでは

行動が理解しやすい(行動の一貫性の効果)

  • 閾下での系列提示からストーリーを無意識に知覚しているっぽい
  • 変化の中から、時間的、空間的な連続性を抽出してるのでは
  • 単純接触効果が生じたのは系列提示のみ
  • ランダム提示は単純接触効果を抑制

実験

  1. 女性のある行動(ジュースをこぼして拭く)の映像を10枚のスチール画像に分割したうえで、それらが行動の順番通り(系列呈示)にまたはランダムに10回ずつ閾下呈示
  2. 画像に登場していた女性への潜在的好意度を測定

結果

  • 系列呈示した場合のみに単純接触効果が生じてた
  • その人物の顔写真のみを反復呈示するよりも潜在的好意度は高かった

誰かと話して好きだとわかる(潜在的効果の顕在化)

  • 潜在指標のみで単純接触効果が生起
  • 閾下での単純接触は、潜在的次元に強く影響を及ぼす

同じ刺激に接触した者同士が相互作用をおこなった場合のみ、顕在指標でも単純接触効果が生起




情動反応が学習過程に与える影響とその特徴

渡邊言也

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ems/1/1/1_010118/_pdf/-char/ja

  • 我々は自分自身を常に環境に適応させながら、目的を達成(自身が得られる利得を最大化)するために学習している
    • 学習の中でも特に試行錯誤によって習得される学習がどのようなルールによって実現されているか
    • 条件づけ学習には条件刺激、行動、無条件刺激のみが不可欠な要素
    • 条件付け学習(Conditioning): 特定の刺激と行動、あるいは結果を関連付けることで、新しい行動や反応を学習する心理学的なプロセス
  • だが現実環境は大量の情報が溢れている
    • 本来の目的とは無関係だが情動に影響を与えて、学習の出来や習得スピードを変化させてしまう情報もある
    • 学校におけるクラスの雰囲気や職場の緊張感のある空気など
  • 課題に無関係な情動喚起が、条件づけ学習に影響するか?

結果

  • 恐怖表情刺激は、中立表情刺激提示に比べて、学習スピードを加速させた
  • この加速は学習率上昇によって実現されている

考察

  • 環境から喚起される情動は常にその場において意識できるものとは限らない
  • 情動が学習率を向上させる現象も日々の生活の中で無意識におこなっているだろう

二過程モデル two pathway model for emotional signal

視覚情報が網膜で処理されてから情動の中枢と考えられている扁桃体へ入力されるまでに大きく分けて二種類の処理特徴の異なる脳内経路が存在し、それぞれの処理特徴が異なるとするモデル

  • 皮質経路 cortical pathway
    • 一般的な視覚情動処理過程(網膜 視床外側膝状体 一次視覚野 第二次視覚野 高次の視覚野、扁桃体)
    • 時間をかけて細かい情報を処理する、ことで適切な行動をおこなうのだろう
  • 皮質下経路 subcortical pathway
    • 少ない神経核を介して(網膜 上丘 視床枕 扁桃体)
    • 素早くアバウトに判断する
    • 何を見たかという知覚がなくても扁桃体は情動に関する処理をおこなっている



日本感情心理学会 https://jsre.jp/



2015年7月25日土曜日

創造性の6つの因子

JPギルフォード

  1. 問題を受け取る能力
    • 何が問題の本質であるかを判断し、見抜く力
  2. 思考の円滑さ(スピード)
    • 連想や表現などをスムーズに生んでいく力。時間当たりのアイディアの量によって測られる
  3. 思考の柔軟さ
    • 固定観念や習慣にとらわれず、さまざまな角度からものを考えられる能力、見方を変えようとする努力によって、この能力は増大する
  4. 独創性
    • 大多数の平均的な回答とは異なる考え方を示すこと。非凡さ、速い連想、巧妙さなどがその特徴
  5. 再構成する能力
    • 相手の適性を考慮し、段取りや演出を考える能力
  6. 完成へと工夫する能力
    • 細部にわたって、きめ細かく作り上げていく能力

スキルとセンス

スキル

  • 定義ができる、その輪郭を描くことができる
  • 量である、ある物差しでどれだけできるのかが問題
  • 開発するための方法論が確立されている、教科書が存在する
  • その方法をきちんと実行すれば前よりできるようになる

センス

  • 自分で磨くもの、育てるもの、
  • まずは好きになる、
  • でも定義や方法論がないから自分一人では限度あり
  • 人と比べる、会う、参考にする、読書する

センスをスキル化する

  • いろんなことがコモディティ化している=スキルにしやすい
  • なのにそれをセンスで片付けてはいけない
  • スキル習得者がときほぐして、言語化、図式化しないと広がらない
  • 職人技(センス)から、明確化しやすいスキルに

(2015年4月メモ)



地図ではなくコンパスを持て

地図ではなくコンパスを持て

伊藤穣一

  • 世の中にスピードが出てきて変化が早いと、地図が役に立たない
  • 事前の計画は役に立たないし、地図を作るコストが高くつく
  • 何をしたいかというコンパスが大事

データは地図にはならない

  • 正確な現在地や目標の正解を教えてくれるわけでもない
  • でも何も役に立たないわけではない
  • データは進むべき方向を助言してくれる、さながらコンパスなのである

村上春樹

  • 従来の西洋的ロジックで解決できない世の中になってきてる
  • 従来ロジックの地下、意識下の羅針盤が大事になってくる
  • 羅針盤は春樹の場合、日常を丁寧に生きることで生まれる
  • 体を鍛えて、健康にいいものを食べ、深酒をせずに、早寝早起きする

アインシュタイン

過去から学び
今日のために生き
未来に対して希望を持つ
大切なことは、何も疑問を持たない状態に陥らないことである

「ペンギンハイウェイ」森見登美彦

何か困った問題を抱えているなら、解決するのを手伝う時間くらいはある

課題を解決する三カ条

  • 課題を分けて小さくする
  • 見る角度を変える
  • 似ている問題を探す

問題は何かということをよく知る必要がある

  • どんどん調べていくと本当の問題は何かということが分かってくる
  • 問題が何かということがわかるのは、たいてい何度も間違えた後でわかる、試行錯誤した後でわかる、訓練を積んだ人はだんだんそれを見つけるのが上手になる

原田泰ゆたか

  • 資本主義の特徴は、富は奪わなくても創造できると考えること。
  • 創造するには平和が必要。
  • 人々が自らの権利と思うものを相互に尊重しあうことが必要。
  • そこで権利章典の思想が生まれる

見城徹

目立たなければ罪である、タイミングが合わなければムダである

ジェームズキャメロン at TED

failure is an option, but fear is not.
失敗はアリ、恐れるのはナシ

ボノat TED

the factivist
事実に基づいた活動家

(2015年5月メモ)



行動経済学

ファスト&スロー

ダニエル・カーネマン 行動経済学で2002年ノーベル経済学賞

3つの二項対立

  • システム1とシステム2
  • エコンとヒューマン
  • 経験する自己と記憶する自己

システム1とシステム2

二重過程理論

  • 直感・感情
    • 素早く努力なしに自動的に発動、意識的に停止できない
  • 熟慮
    • 遅く意識的に努力しないと起動できない発動にエネルギーを必要とする
    • システム1の判断や決定をモニター、必要ならば修正する、
    • ただし怠け者でなかなか起動しない、すぐさぼりたがる、疲れると働かない
✅ info
  • 気まぐれなシステム1と怠け者のシステム2
  • つじつま合わせに走るシステム1
  • 頻繁に誤りを犯すのはシステム2の知識や能力不足

エコンとヒューマン

  • エコン 完璧な計算能力と意思決定の力を持っている
  • ヒューマン 錯覚し、間違い、自信過剰で意志が弱い
  • 自信過剰、楽観バイアス

経験する自己と記憶する自己

  • 経験効用、何か出来事を経験した時に、人が瞬間瞬間に感じる効用(満足)
  • 記憶効用、出来事を後に振り返ってみて、出来事について感じる効用

将来同様な出来事を行うかどうか決定する時は、自分の記憶に基づいてその価値を評価して決定する。記憶が決定をほぼ支配し、実際の経験の出番は少ない。

  • 経験する自己には発言権がない
  • 記憶する自己は独裁者である



行動経済学

ときにムダなことをして満足や利益を減らしてしまう、この非合理性に心理学などの視点から光を当て、非合理的な行動に規則性を見つけ、非合理の根拠を論理的に説明する

  • プロスペクト理論
    • 損することを恐れがち。損失回避性
    • 現状維持バイアス
    • 保有効果 いったん保有したものには、その価値を高めに評価してしまい、手放して損することを嫌がる
  • アンカリング効果 無関係な数字でも、最初に印象に残った数字が後の判断に影響を及ぼす(割引セールの割引額に心動かされる)
    • 他人の判断に、自分の判断が影響される。
    • 自分の中だけでもある(無関係な数字が影響したりとか)
  • 確実性効果 ゼロや100%といった極端な数値に、過大な評価を寄せる心理。元本保証を極端にありがたがる
  • ピーク・エンドの法則 一連の体験から得られる満足感は、ピーク時と終了時の満足感だけでほぼ決まる(ピーク時や終わりの印象で、全体の印象を決めてしまう)
  • 決定麻痺 選択肢が多すぎると決めかねてしまう(シーナ・アイエンガー)



書評

ファスト&スロー ダニエル・カーネマン

・どんな内容?

行動経済学で2002年ノーベル経済学賞を受賞した本人による著作。アンカリング効果やフレーミング、プロスペクト理論などなどをどんな実験や過去研究から導き出したのかの説明と事例がてんこ盛りです。

行動経済学とは?

従来の経済学では、個人も企業も合理的に行動する、価格は消費者の満足に直接影響を与えない想定になってますが、実際にはそんなことはなく我々は非合理的な選択をすることがよくあります。こうした人間っぽい行動に規則性を見つけ、心理学の観点から論理的に説明したのが行動経済学です。

心理学や社会学、ゲーム理論等の素地がある人は「知ってた」との印象を抱きやすかったり、自分の経験則から「知ってた」と感じる向きには目新しさ感薄いです。しかしながら、主に心理学界隈では知られた知見を的確にすくいあげ、実験・調査を重ね、日常的な消費行動や市場の動きをよく説明する理論に仕立てて、従来経済学では説明しきれなかった部分を体系化した点が大きな功績と評されました。

ポイントは?

人間は完璧な計算能力と意思決定の力を持ってない。人間は錯覚し、間違い、自信過剰で意志が弱い。 人間はバイアスの塊。幾多の修羅場・経験を重ねてても、目下の状況に好都合な記憶を優先して意思決定しがち。

関連書籍は?

『出社が楽しい経済学』

サンクコストや機会費用、共有地の悲劇などの経済学用語を、劇団SETがコント仕立てで説明するNHK教育番組が書籍化。就活のエントリーシートは意味あるのか(スクリーニング)、出会い系サイトで出会いにくい理由(逆選択)、セカンドプライスオークション(勝者の呪い)といった身近な事柄で解説。経済学に馴染みがない人を想定した平易でシンプルな構成です。ちゃちゃっと概要つかめます。ミクロ経済学についてもサッと学べます。代償として行動経済学関連の記述は少ないです。

『選択の科学』シーナ・アイエンガー

ジャムの品揃えが豊富すぎると売上が下がった実験で有名。購買行動に限らず、生きてると選択の場面が多々あり、人は何をもとに選択しているのか、そのクセや背景を多くの事例から読み解いてます。生活者個人における選択の視点で描かれており、選択の方法論を身につけるのに向いてます。プロスペクト理論はほぼ出てこないです。

結論と展望

行動経済学は二重過程理論を土台の一つに据えてます。消費行動場面で説明した以下記事がわかりやすいです。 http://macs.mainichi.co.jp/space/web/046/marke.html

  • システム1(直観)は、システム2(熟慮)に常に影響します。この影響を完全除外するのは無理です。
  • が、個人でも組織でも、システム1の影響を抑えつつ、システム2で冷静に合理的に論理的に意思決定したい場面は多いです。
  • では対策法は?認知的バイアスを排除する自助努力だけでは限界があります。人間は自分の判断に過剰な自信を持ち、印象を過大に重視し、他の情報を不当に軽視するからです。

カーネマンは以下を挙げてます。

  • 人間による判断が数式で代用可能なら検討してみる(アルゴリズムへの過度な偏見を捨てる)
  • 第三者視点を取り入れる(個人でやらずに組織でやる、KKDではなくデータドリブンでやる)
  • システマティックにやる(チェックリスト使う、機械にやらせる)

システム2があれば、我々はもっとよい判断、意思決定ができるでしょう。一方で、システム1が有害なわけではありません。直観が熟慮に勝る、同等なこともよくあります。またシステム2だけでは、0から1を生み出すようなイノベーションは起こしにくいです。どちらかというとシステム1の得意分野です。発想のジャンプ、飛躍はシステム1で起きてることが多いです。という捉え方もできるでしょう。

じゃあシステム1をぐいぐい駆動させるにはどうすればよいか?例えば矢野顕子さんは、作曲をどうやってやってるかについてインプットしたものがじわじわと貯まるとそれがある日合わさって作曲できる、的なことを言ってました。作曲は誰にでもできます、インプットをしてれば、それが後のアウトプットにつながります。といった表現だった気が。つまり、システム1もシステム2もどっちも大事なのです。

(2015年7月メモ)



統計のウソを見破る5つのカギ

誰がそう言っているのか?統計の出所に注意
どういう方法でわかったのか?調査方法に注意
足りないデータはないか?隠されている資料に注意
言っていることが違ってやしないか?問題のすりかえに注意
意味があるか?どこかおかしくないか?
「統計でウソをつく方法」 ダレフ・ハフ 高木秀玄 講談社ブルーバックス



雑誌ニュートン

ハンス・ロスリング
数字がなければ世界は理解できない。でも数字だけでは世界は理解できない。数字や尺度、そして文化や宗教に基づく物の見方の両方が必要

大規模な調査から得られるわずかな差よりも、規模の小さい調査で発見された大きな差が重要

統計は説明の技術です。統計を使わずに世の中は理解できない
限られた情報から複雑な社会で何が起きているのかをわかりやすく示し、これから何が起きるのかを確率的に推計する数学、それが統計

回答のランダム化
正直に回答しにくい設問の場合
出たコインが表だった人ははいと答えてください。出たコインが裏だった人は未成年飲酒をしたことがありますか?という質問にはいかいいえで答えてください。
はい、の回答者がコインが表だからはいと答えたのか、それともしたことあるからはいと答えたのかは質問者からは区別がつかない。このことを理解している回答者は、未成年飲酒をしたことがある場合に、正直にはいと答えやすくなると「期待できる」
100人中70人がはいと答えたら、全体100人の半数の50人はコインが表ではいと答えたと推測できる。なので70-50=20がはいと答えた人、残った30人はいいえ、よって40%が未成年飲酒をしたのだろうと推定

(2015年5月メモ)

宇宙白熱教室

宇宙白熱教室第2回

ローレンス・クラウス教授

  • 物理学者の秘密のお仕事
  • 物事を大雑把にとらえる
  1. 本と紙を落とすとどちらが先に落ちるか?
  2. なぜか?重いから?
  3. 紙を丸めたら?重くなってないのに?

変遷

  • アリストテレス
    • 重いものが先に落ちると言ったが実験はしなかった
  • ガリレオ
    • 実験をおこなうことで現代科学を生み出した
  • 表面上の些細なことを気にしなくなることで普遍的な法則にたどりつく
  • ニュートン
    • 万有引力の法則にたどりついたのはガリレオのおかげだ

生産性の芳しくない牧場に心理学者、エンジニア、物理学者が呼ばれた話

  • エンジニア チューブを太くしたらいい
  • 心理学者 牛小屋を緑色に塗ればいい
  • 物理学者 スーパー牛を作ればいいのに

牛を丸だと捉えるだけでいろいろわかる

  1. なぜ2倍や3倍の大きさの牛は作れないのか?
  2. 牛を丸と捉えると見えてくる
  3. 牛の体積と表面積を計算してみる
    • 体積V = R^3 Rはなんでもいい、3乗ということが大事
    • 表面積A = R^2 Rはなんでもいい、2乗ということが大事
  4. 牛の皮膚にかかる圧力 = 牛の体重M ÷ 牛の表面積A
  5. 体重 R^3 = 2^3 = 8倍
  6. 表面積 R^2 = 2^2 = 4倍
  7. 皮膚にかかる圧力 倍になる
  8. 材質は同じだ、なのに圧力が倍になる
  9. だからスーパー牛は作れない
✅ 情報
  • 物事を大雑把に捉えることで少しのことから多くのことを理解できる

太陽での例

  • 太陽は丸い、なぜ丸さを保っていられるのか?
  • 重力と釣り合っている圧力があるからだが、
  • その圧力のもとになるエネルギーの正体は?

変遷

  • 18世紀のあるドイツの医者は
    • 石炭の固まりと考えた、でもこれだと1万年で燃えてなくなる -地球の寿命はもっと長いというのがわかってきたからこれはおかしいとなった
  • アーサー・エディントン
    • 太陽には未知のエネルギー源があると主張
  • 太陽の表面温度は1,000万度とわかっている、そんな新エネルギーはないよ
  • ハンス・ベーテ
    • 核融合の力で太陽は100億年燃えることが判明

ニュートリノ

  • 太陽からビュンビュン飛んでくる、が予想よりも3分の1少ない
  • 単純化し過ぎたからだよ、ではなく、ニュートリノが途中で変質してたためだった

宇宙を理解するためには?

数を使うといい

  • 数を大雑把につかむ
  • すべての数はこれで表せる
    • k * 10^n
    • kは1以上10未満

累乗を使うと、かけ算を足し算に置き換えることができる

232 * 556=?
= (2.32 * 10^2) * (5.56 * 10^2)
= (2.32 * 5.56) * 10^4
= 2ぐらい * 10^5
といった感じで、10の累乗のところをみると、だいたいどのくらいなのかスケールがつかめる

フェルミ問題

  • エンリコ・フェルミ
  • 物理学者はどんな問いにも答えられなければならない

100万まで数えるのにどのくらい時間がかかる?

  1. 1分=60秒
  2. 1時間=60分
  3. 1日=24時間
  4. 1年=365日

シカゴにはピアノ調律師が何人いる?

  1. シカゴの人口、世帯数を見積もる
  2. ピアノがある確率を見積もる
  3. といった感じで大雑把に捉えていくと、おおむね近しい結果が得られる
  4. 桁数で捉えることが大事

カエサルの臨終の一息に含まれていた原子を、私たちは一呼吸ごとに何個吸い込んでいるか?

  1. 地球の大気の体積を見積もる
    1. 地球の半径を考えてみる
    2. 表面積を考えてみる
    3. 大気の高さを考えてみる
    4. 表面積*高さ=体積
  2. 1回に吸い込む大気の体積を考えてみる(1リットルくらいと見積もる)
    1. 一呼吸分の体積の大気全体に対する割合を考えてみる
    2. 息の中にある原子の数は?
    3. アボガドロ定数 6 * 10^23 水素1gに含まれる原子の数
    4. 大気中の空気は水素よりも16倍重いから
    5. 大気1あたりの原子の数は、アボガドロ定数を16で割らないといけない
    6. 1リットル = 1000cm^3 = 1g

次元解析

物理の単位(次元)だけをたよりに公式や未知の量を推定すること

  • L 長さ
  • T 時間
  • M 質量

単位がないと、数字だけでは意味が分からない

  • 距離=速さ*時間 という公式を記憶する必要はない
  • L=L/T T がわかってれば、間に入るのは*とわかる

次元が3つもあるのは多い、のでもっと単純化したい

  • 光速=2億9,979万2,458m/秒
  • 光速は一定なので
  • LとTをどちらも光速で表すことができる

プランク定数

  • 時間と質量を定義づけている こうして次元を単純化することができる

陽子程度の質量を持つ粒子の生存期間(寿命) 10^-24秒




宇宙白熱教室第1回

宇宙のスケールを体感する

空間 時間 物質

  1. 地球と太陽の距離 1億5,000万km 約10光分(光分: 光が真空中で1分間に進む距離、つまり光で約10分かかる)
  2. 宇宙では均等な目盛りは役立たない でかすぎてスクリーンにおさまらないから。
  3. そこで10の累乗を使う
  • 1 = 10^0 と表す
  • 10 = 10^1
  • 100 = 10^2 100という大きさをすごく短縮して表すことができる
  • 5つの目盛りで10万までいける
  • 小さい数なら 0.1 = 10^-1 と表す

観測可能な宇宙のスケール

10^-28mから10^28mまで(m メートル)

チャールズ&レイ・イームズ

Powers of Ten(10の累乗)

大きいほう

  • 10^0m 1m 日常生活でなじみのあるスケール
  • 10^1m 10m
  • 10^2m 100m
  • 10^3m 1km 人間が作った最大の建物のスケール
  • 10^4m 10km
  • 10^5m 100km
  • 10^6m 1000km 地質学的な構造が見えるスケール
  • 10^7m 1万km 地球全体のスケール
  • 10^8m 10万km
  • 10^9m 100万km 月の軌道のスケール
  • 10^10m 1,000万km 地球が4日で移動する距離
  • 10^11m 1億km
  • 10^12m 10億km 木星の軌道のスケール
  • 10^13m 100億km 太陽系のスケール
  • 10^14m 1000億km
  • 10^15m 1兆km
  • 10^16m 10兆km 約1光年 恒星間の典型的な距離のスケール
  • 10^17m 10光年
  • 10^18m 100光年
  • 10^19m 1,000光年
  • 10^20m 1万光年
  • 10^21m 10万光年 銀河の平均的な大きさのスケール
  • 10^22m 100万光年 銀河間の典型的な距離のスケール
  • 10^23m 1,000万光年 銀河団の平均的な大きさのスケール
  • 10^24m 1億光年
  • 10^25m 10億光年
  • 10^26m 100億光年
  • 10^27m 1,000億光年
  • 10^28m 1兆光年

小さいほう

  • 10^-1m 10cm
  • 10^-2m 1cm
  • 10^-3m 1mm
  • 10^-4m 0,1mm
  • 10^-5m 10万分の1m 細胞の大きさのスケール
  • 10^-6m 100万分の1m
  • 10^-7m 1,000万分の1m DNAの螺旋構造が見えてくる
  • 10^-8m 1億分の1m
  • 10^-9m 10億分の1m 原子や分子が見えてくる
  • 10^-10m 100億分の1m 原子のスケール
  • 10^-11m 1,000億分の1m
  • 10^-12m 1兆分の1m
  • 10^-13m 10兆分の1m 原子核nucleusが見えてくる
  • 10^-14m 100兆分の1m 原子核のスケール 陽子proton、中性子neutron
  • 10^-15m 1,000兆分の1m 陽子のスケール

量子力学 quantum mechanics

  • 相対性理論 relativity
  • 仮想フィールド virtual field
  • 大型ハドロン衝突型加速器 large hadron colider
  • ヒッグス粒子 higgs boson

自然界の物質を支配する4つの基本相互作用

  • 重力 gravity
  • 電磁気力 electromagnetism(e&m) dominates
  • 弱い力 weak force dominantes
  • 強い力 strong force dominates

重力を10^0とした場合

  • 弱い力 10^25倍
  • 電磁気力 10^40倍
  • 強い力 10^45倍

力の伝わり方

  • 重力と電磁気力は重さのない粒子によってその力が伝えられる
  • 弱い力はヒッグス粒子の影響で届く距離が短くなる
  • 強い力は重さのない粒子によってその力は伝えられるが届く距離はめっちゃ短い

物質はすべて

  • レプトンleptonとクォークquarkという基礎的な粒子からできている
  • 中性子と陽子と電子で原子を構成しており、原子を並べ替えればすべての物質ができる

時間

  • 宇宙の今の年齢10^17秒 100億歳 大きさは10^28cm
  • 銀河の形成10^16秒 10億年後
  • 原子核誕生 10^0 1秒後 100億度の熱さ

(2014/6/27メモ)


2015年4月20日月曜日

データの集め方

  1. 知識ギャップの認識(依頼者や自分が知っていること、知らないことは何か)
  2. 自分の情報源リストとのすり合わせ(いつもの手段で集められそうか、新規開拓が必要か)
  3. 情報の収集
  4. 入手した情報の検証、判断
  5. 伝達(依頼者に報告)
  6. 自分の情報源リストの更新、整備

細部を詰めて

  1. 何のために
  2. 誰が
  3. 何を
  4. どこから
  5. どんな方法で
  6. どの程度
  7. いつ集めるか

集めた情報のその後

ROTな(くだらない)データは捨ててしまえ

  • Redundant 余分
  • Obsolete 古い
  • Trivial 些末

データの種類

  • ログデータ
    • 意味のあるデータと意味のないデータが入り混じりやすい、玉石混淆になりやすい
    • その見分け方が難しい 周辺情報が必要だったり、多変量解析的に数学的に数字を分解しないと読み解くのが難しい(ただしこれはテクノロジーの進化で簡素化しやすい)
  • アンケートデータ
    • 聴きたいことを聴いてる分、意味のあるデータが抽出されやすい
    • ただしこちらが聴きたいことと、回答者が思い描いたことが完全に一致しているかどうか?
    • アナログで抽象的な手順を踏む分、誤差要因が大きくなりやすい場合もある
  • 脳科学データ
    • 客観性、再現性に優れる
    • アンケートデータは回答者の主観、恣意に基づくデータ

(2008年1月、2013年3月メモ)




ビジネス実験のチェックリスト

【目的】

  • 実験は検討中の具体的な業務施策に焦点を当てているのか
  • 関係者は実験から何を学びたいと考えているのか
  • 関係者間の合意
  • 実験結果をもとに、具体的に何を変更するのか
  • 実験結果が無視されないようにするために、どんな方法をとるのか
  • 実験は組織全体の学習課題や戦略的優先事項にどう適合するのか

【実行可能性】

  • 実験には検証可能な予測があるか
  • 必要なサンプルサイズはどの程度か
    • サンプルサイズは期待される効果に左右される
  • 特定した場所で、必要な期間、その実験をするのは現実的か

【信頼性】

  • 系統的なバイアスに対処するために、どんな方法を用いるのか
  • 対照群の特徴は実験群の特徴と一致しているか
  • ブラインドテストまたはダブルブラインドテストのいずれかで実験が可能か
  • 統計的分析などの技法で、残っているバイアスを除去したか
  • 他社が同じ実験をおこなっても同様の結果が得られるか

【価値】

  • 効果が最も高そうな領域に投資を集中させるため、
  • 実験のターゲットを絞り込んでいるか
    • つまり様々な顧客、市場、セグメントに対する施策の影響を考慮したか
  • 施策を構成する要素のうち、投資リターンが最大となるものだけを実行しているか
  • どの変数がどの効果をもたらすかをよく理解しているか

実験の実施可否判断

提案された業務施策に関して疑問点がある時、これに答える現実的な方法が他になければ、実験をおこなうべきである

実験が必要かどうかを決めるには、

  • まず何を知りたいかをはっきりさせねばならない。
  • そうして初めて、テストが最善の方法かどうか、そうであった場合に実験範囲をどうするかを判断できる。
  • 企業(ある人)は、仮説を磨いていく手順を身につけていないことが多いため、
    • 実験が非効率になって、不要なコストがかかり、悪くすれば検証すべき疑問に答えを出せない。
    • 仮説が曖昧だと、具体的な説明変数が示されず、具体的な目的変数を検証できない。
    • したがって仮説を肯定も否定もしづらくなる。
  • よい仮説とは変数を明確にするものである。

実験の意義

  • 実験は、会社の優先事項に寄与する学習の一環でなければならない。

実験の規模

  • 期待される効果が大きいなら、ss.は小さくても構わない。期待される効果が小さいならss.は大きく。
  • 期待される効果が小さければ小さいほど、それを周辺のノイズの中から統計的に信頼できるレベルで発見するには、多くの観察対象が必要。
  • 適切なss.の選択は、テスト費用を減らし、イノベーションを促すことができる

結果の信頼性をどう担保するか?

  • 信頼性をとるか、費用や時間など実行面の諸事情とのトレードオフを余儀なくされる。
  • トレードオフの必要性を減らし、結果の信頼性を高めるには
    • 無作為化フィールド実験、ブラインドテスト、ビッグデータ

実験を受けてのアクション

  • 何が有効かではない、何がどこで有効かである
  • 得られた結果のうち、ROIが魅力的な部分だけを実行する
  • 実験は始まりに過ぎない。
  • 実験で得たデータを分析し、その結果を十分に生かしてこそ価値が生まれる。

アクションのしやすさ

  • 結果の妥当性や再現性が高いほど、社内の抵抗にも耐えられる
  • 長年の業界慣行や社会通念に反する結果は、抵抗が強まりやすい

実験をやる意味

  • 企業はビジネス実験を後ろ盾に、誤った常識やベテラン幹部にさえ見られる間違った直感を、自信を持って覆すことができる
  • そして今まで以上に賢明な意思決定を下せば、結果的に業績も向上する

from ハーバードビジネスレビュー

(2015年7月メモ)



認知心理学会公開シンポジウムat京都女子大学

認知心理学のフロンティア -こころの常識と偏見を越えて-

https://cogpsy.jp/event/symposium2014.pdf

犯罪捜査の認知心理学 -認知心理学を使って犯人を見破る-

越智啓太(法政大学文学部心理学科)

認知心理学: 人間の記憶や思考、言語などの認知プロセスを科学的に解明する

認知心理学を犯罪捜査に最初に用いたのはカール・グフタス・ユング。言語連想検査を使えばイケると思ったらしい

反応語と反応時間で判定する方法の弱点は、被検者効果が出やすい(江戸川乱歩 心理試験)。一般用語を使用することである程度は回避できそう。

反応語と反応時間で判定するだけではちょっと心もとない。犯罪の容疑者になってしまったらだれでも、犯罪に関連する用語には動揺してしまって反応が変わってしまう可能性があるため。

リッケン

  • CIT(GKT)を開発
    • CIT: Concealed Information Test 隠蔽情報検査
    • GKT: Guilty Knowledge Test 罪証隠蔽法(かつての呼び名)
  • 犯人しか知り得ない情報(裁決項目)と、無実の人でも知っている情報(非裁決項目)を並べて質問し、真犯人だけが示す特定の生理反応(心拍数低下、皮膚電気反応の増大など)を検出

ポリグラフ検査

  • 脈拍などを計測する

カラダに出る再認テスト

  • 情動が高まると吸えなくなる(呼吸が)
  • 顔面サーモグラフィによるウソ発見
    • ドキドキすると毛細血管が収縮する
    • 顔にいっぱい毛細血管がある
    • 血が通らなくなる→温度にあらわれる
  • 瞳孔サイズを用いるのもある
  • 呼吸器検査なんかはちょっとぐらい動いても大丈夫
  • fMRI
    • うるさい
    • でかい
    • 高い
    • 20分じっとしてないといけない
    • 犯罪捜査には使いにくい
  • NIRS
    • 4000万円
    • 脳の表面付近の血流だけが計測可能
    • 再認くらいはいけるかも?

犯人=犯行の記憶を持っている人。だから認知心理が使える




防災の認知心理学

邑本俊亮 むらもととしあき(東北大学)

災害時の認知バイアス

  • 正常性バイアス
    • これくらいは普通だ。多少の異常を異常とは感じない心理
    • 物事をふだんの範囲内で理解したい
  • 楽観主義バイアス(比較楽観主義バイアス)
    • 自分だけは大丈夫
    • 他者は被害にあっても自分には被害は及ばないだろうと思う心理
    • 他人よりも自分の方が運がよい、と思いたい
  • 利用可能性ヒューリスティック
    • 前回大丈夫だったから今回も大丈夫だろうと思う心理
    • 記憶の中で思い出しやすい情報に影響される
  • 集団同調性バイアス(多数派同調性バイアス)
    • 他者と同じ行動をとりたくなる心理
    • みんなと一緒に。他人に同調していれば安心
  • ハードウェアバイアス
    • ~があるから大丈夫(地震発生時に海岸にいても、防潮堤があるから〜)
    • 自分以外のモノに頼りきってしまう

ふだんは心理的安定に役立っている。しかしいざというときには逆効果

今後のためにできること

  1. 災害を知る
  2. 人間の認知心理の特徴を知る
    • いろんな認知バイアスがあることを知ってると、災害の際に陥りがちな楽観的な気持ちを振り払って、適切な判断、迅速な行動をおこないやすい
    • 緊急時の認知特性を知ってると、あわてず落ち着いた判断や行動がしやすい
  3. 災害を生き抜くための力をつける
  4. 防災訓練・避難訓練を何度もしておく
  5. 震災を忘れない

人間の認知心理の特徴について

二重過程理論
  • 直感的思考(システム1)
    • 無意識的、すばやい、直感的
  • 熟慮的思考(システム2)
    • 意識的、遅い、熟慮的、論理的
  • 緊急時には熟慮的思考は働きにくい
談話理解における既有知識の役割

太郎のレストランの話

  1. 太郎はレストランに入った。
  2. ステーキを注文した。
  3. 太郎は満足して店を出た。

食べた、お金を払ったという記述はなくとも、そうしたんだろうと文脈から勝手に解釈している。




発達プロセスの認知脳科学的解明」

乾敏郎(京都大学大学院情報学研究科)

円滑なコミュニケーションをするには、以下3つのシステムがうまく働くことが必要なのでは。

  1. like-meシステム
    • 他者と自己が共通の知識を持つことによって、他者の動作や意図を理解する
    • mirror neuron system(MNS) 他者の動作を見てるだけで活性化する運動ニューロン
    • 他者の動作を認識、理解するときに、自分の体に置き換えて理解する。
    • つまり自己と他者が共鳴する
    • 脳波やfMRIで実証
    • 共鳴はするが動きの模倣はしない(模倣行動を抑制する機能が他に働いている)
    • 他者の外面的な動作を理解する機能 1.different-from-meシステム
    • 他者のこころを読む
    • 他者の視点で物事を考えたり、他者の外見的には見えない心の内を推測したりする
    • 他者の内面的なこころの状態を推定する機能
    • 2つのシステムは相互作用しながらコミュニケーションしている
  2. 予測と自己モニタリングシステム
    • どんな行為を行うときも、その結果を予測している
    • 予測通りに運動してることを確認→主体的に行動してることを実感
    • あらゆるレベルで働く普遍的な機構
    • これにより自己主体感や自己所有感さらには自己存在感などが生まれる

自閉症の脳内メカニズムと病因論

  • マグノセル (Magnocellular M細胞)
    • 細胞体が大きい。速い
    • 動き、深度、明るさの急激な変化など、映像の「動的な情報」を高速に伝達する
    • すぐに高次中枢までいって低次中枢でパルボセルと出会う
  • パルボセル (Parvocellular P細胞)
    • 細胞体が小さい。遅い
    • 色、形、詳細な模様など、映像の「静的な情報」や鮮明な情報を伝達する。

自閉症の人はマグノセルの組織化がうまくいってないから、絵のように物事を捉えてるから、隠し絵とか余裕。レインマンとかふつう

small world network

  • 脳は近いところ同士でたくさんつながってる
  • 長いところ同士でつながってるのもあって、これが役立つ

自閉症はlocal networkが多すぎる。強すぎる、過敏なぶん、コミュニケーションがうまくいかない

たいが。妊娠3週まで。神経かんのときの異常がいろんなところに影響してるのでは?自閉症スペクトラム

オキシトシン3ヶ月くらい投与で(自閉症の一部の機能が)改善した、という報告が最近あったらしい。平滑筋を収縮させる。子宮筋

GABAスイッチング 胎児興奮 大人抑制




「お客様」の心をつかむ商品開発

熊田孝恒(京都大学大学院 情報学研究科)

製品やサービスを利用しているときのお客様のこころを知る。これに認知心理学が役立つ、だろう

お客様は本当にニーズを知っているのか?

ニスベットとウィルソンの研究

  • 4つのストッキングから品質がよいものを1つ選んでもらう
  • なぜそれを選んだのか理由を聞く
  • 実際は全部同じ製品

結果

  • 右端選択率は左端の4倍
  • しかし理由で場所と答える人はいなかった
  • 編み方が〜薄さが〜と答える

つまり、

  • 自分の行動や決定に関わる認知過程のはたらきを意識できない
  • 人は理由を問われるともっともらしい回答をする

お客様がニーズを十分に把握しているとは考えにくいがさて?

心の中で起きていることを科学的に解明することに、認知心理学は貢献できる、だろう

認知機能

  • 年齢とともに平均は低下し、同時に個人差は大きくなる
  • すべての認知機能がいっせいに低下するわけではない、いろんなパターンがいる
  • なので年齢カットではなく、パターン別にみる必要あり

駅での行動をもとに、「わかりにくい」を改善しないといけない (注意機能低下、作業記憶低下、プランニング機能低下)

  • 注意機能低下群
    • 直接目標物を探す
    • 案内サインからは情報を取得しない、
    • 過去の経験や駅の一般的な構造に関する知識を利用する
  • 作業記憶低下群
    • 頻繁に情報を取得、確認はするものの、
    • 同時並行に情報を得ることは難しい(そもそも見てない)
  • プランニング機能低下群
    • 案内板を見ることもあるが目的が不明確
    • 具体的な情報を得られないことが多い(見てるけど活用できてない)



他者のこころの認知と集団規範の生成~『暗黙のルール』はいかにして生まれるか~

村本由紀子(東京大学)

多元的無知

  • 集団の多くの成員が、自らは集団規範を受け入れていないにもかかわらず、
  • 他の成員のほとんどがその規範を受け入れていると信じている状況

アンデルセン『はだかの王様』

  • 王様は裸と誰も口にしない暗黙の規範は多元的無知から生じる
  • 市民はお互いに他者の行動を手がかりにして自分の行動を決定している
    • 自分には王様の衣装は見えないけど、他の人には見えてるのかも
    • じゃあ自分も黙っておこうと考える
    • 他者を見て決定したはずの行動が、翻って他者の意思決定の手がかりにもなってる

多元的無知による規範の維持過程

  • 集団内の人々が一定の心理・行動傾向を示すとき、
  • その規定因となるのは、個々人に内面化された価値や信念ではなく、
  • むしろ、それらの価値や信念が周囲の他者に共有されている

日本全国に多店舗展開する企業の協力の下で行った研究事例

  • リーダー(店長)とメンバーの間でお互いに対する認識のズレが大きい組 織は問題を抱えがち
  • 店長がメンバーの職務意欲を実際以上に低く捉えていると、その誤解から生まれる悪循環によって、やがて本当にメンバーの意欲が削がれてしまう

個人の信念よりも「周囲が自分の信念を受け入れてくれると思えるかどうか」の方が、その人の行動を強く規定する傾向

  • 研修を受けて考え方が変わった人も、自分の変化を周囲が受け入れてくれないと思うと、なかなか新たなアクションを起こせない
  • 個人がどう考えているかの平均値(=実際の皆の考え)と、周囲がどう考えていると思うか(=推測された皆の考え)の平均値にズレがある
  • 研修を実施する際は、同時に組織環境を整え、コミュニケーションを密にしてズレの低減を図ることが肝要

硬直化した規範の解消に向けて

すべての集団成員が意思決定に際して同程度に他者の影響を受けるとは限らない

Granovetter(1978)が提唱した集合行動の閾値モデル

  • 各個人はある選択肢を採用するか否かについて特有の閾値をもっている
  • 全体の採用率がこの閾値以上になった場合に、自分もその選択肢を採用する
  • 自分以外に誰ひとり採用者がいなくてもわが道を行くという閾値の低い個人もいれば、
  • 過半数が採用して初めて自分も動くという閾値の高い個人もいる
  • 閾値の低い個人が大勢いる集団では、行動の連鎖に基づく規範変革が起こりやすい
  • たまたま数名が同時にアクションを起こしている状態を作り出せば、それにならって一気に大勢が動く可能性もある

硬直化した古い規範を変革していこうとする場合、集団全体(マクロ)と個(マイクロ)の相互連関のありようをいかに見定めるかで、結果が大きく変わる可能性がある

(2014年10月メモ)


医学的根拠とは何か

津田敏秀「医学的根拠とは何か」

直感派(経験派と言い換えるとこれまた印象が変わる)
メカニズム派
数量化派

直感派:医師としての個人的な経験を重んじる
メカニズム派:生物学的研究の結果を重視する
数量化派:統計学の方法論を用いて、人間のデータを定量的に分析した結果を重視する。


メカニズム派
相関や因果関係は研究や経験からわかっているが、
「なぜ」そうなるかの理由・背景はよくわかんなかったり、
検定して有意差が出てるわけじゃない、検定してない、検定するほどのサンプルが集まってない
検定とかどうでもいいと思っている

数量化派
理由・背景とか知らんけど、研究やデータ、解析結果がこうでてるんだから、っていうのが
メカニズム派との違いかな。


ビッグデータの正体の、検索数のトレンドと疾患発生予測的な話。
どうつながって何故そうなるかまで解明してないで、ってやつ
因果関係からの脱却、相関がわかった時点でアクションしろってこと


でもこれでいくと、メカニズム派も数量化派も理由はわかってない、あるいは重視してない
ってことだね

経験派は自分で勝手に納得して、勝手に理由付けしてるってことか。

その理由を追求すべしと思ってるのがメカニズム派や旧来型の数量化派で
新進の数量化派は理由を追及する時間があるならアクションしろ、どうせ未来はすぐ変わるから
ってことかねえ。

「統計学的な有意差がない」ということと、「影響がない(放射線被ばくによるがんが発症しない)」ということは、まったく違う

(2014年1月メモ)

認知心理学会公開シンポジウムat京都大学

認知心理学における事実と虚構の打開

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/archive/prev/news_data/h/h1/news4/2013/131019_1

認知心理学に関する市民の知識とニーズ:研究者とのギャップとその解消

楠見 孝(京都大学)

アイゼンク 1965

  • 心理学における事実と虚構 Fact and Fiction in Phychology
  • 行動主義者による精神分析批判
  • 精神分析の解釈の仕方は偏ってるで、おかしいで

にもかかわらず今も受け入れられている

アカデミック心理学を知らずとも、自身の経験に基づいて、人の心や社会についての叡智や洞察を持つ市民もいる

ここで研究者と市民にギャップが生じる

心理学が市民にとってややこしいこと

  • 正解がひとつではない、いつも同じのが正解になるわけではない
  • 常に正しいひとつの答えはない(不確定性という概念が理解されにくい)
  • 対人関係にまつわる心理学的知識は自分の経験から習得できる(子育てとか)

一方で脳や記憶(脳、発達、思考)については以下理由からギャップが大きい

  • ポピュラー心理学が間違っている
  • 経験習得が難しい
  • 市民が焦点を当てていない

好きと嫌いの在処

山田 祐樹(山口大学)

  • 好きと嫌いはその人の行動をよく予測する、かも
  • 一方で好き嫌いはかなり複雑である

好きの種類

  • 好意(社会心理)
  • よさ(ゲシタルト心理)
  • 美しさ
  • 魅力(カワイイも含まれそう)
  • 快適さ → 感性工学

嫌いを決めるもの

  • 文脈
    • 注意が向かないものは嫌い、かも
  • 低次知覚情報
    • 黒板のキー音とか
    • 集合体の気持ち悪い絵→空間周波数の情報が起因してるのかも
  • 情動価
    • 無意識状態で形成されてるのかも(不快と意識してなくてもいやな状態のときは時間を長く感じる)
    • 不快なものは見てしまう(どうしても注意が向いてしまう)
    • 不快なものをずっと見せてたら(馴化したら)見なくなるっぽい
  • 分類可能性
    • アンドロイドが人間っぽいと不快になる 不気味の谷が存在するのは分類が難しいからかも
    • カテゴリ化が曖昧なものは不快になりやすい
    • 雑食動物のジレンマ 食べられそうか食べられなさそうの判断が難しいものは食わず嫌いにつながってそう
  • 身体状態
    • 身体特異性仮説casasanto2009
      • 右側を快、左側を不快と感じる(右利きの場合。左利きはそうでもない)
      • 上を快、下を不快と感じる(利き腕関係なし)

関連文献

でもこれって言語や文化的環境が影響してるのでは?

  • いろんな言語の人で調べてみた
  • どの言語圏でも上下は意見一致、右利きにおける右相対優位もそう(左利きはサンプル少ないけども想定通りの結果)つまり言語は関係なく利き腕は関係してそう
  • 物を持ち上げながら博物館見学してもらったら印象アップしたらしい
  • 流暢性、どちらのほうが体が動かしやすいかが関係してるのかも
  • 視覚探索だと右側優位で注意が向くそうな

嫌いにならないためのポイント

  • 無視しない
  • 無意識で不快なものをいっぱい見る(馴化させる)
  • 空間周波数に気をつける(気をつけようがないかも)
  • 分類しやすいように情報を足す
    • 閾下でのニオイの手がかりを出すと嫌いにならなくなった
  • 身体状態を変える
    • ポジション変えるとか、笑いながら行動するとか

高次認知機能にも運動制御機能が重要

乾 敏郎(京都大学)

目で見た刺激は、

  1. 後頭葉で下処理した後
  2. 頭頂葉 位置を認識する
  3. 側頭葉 それが何であるかを認識する(物体認知)
  • ものの名前も側頭葉に記憶されている、怪我すると名前が出てこない、
    • 前部: 人の名前、まんなか: 動物の名前、後ろ: 道具の名前
    • 名詞情報の場合(動詞や動作名詞は前頭葉の運動野に記憶されている)

他者の動作を理解する

  • 自分の運動実行に関わる脳部位が、他者の行為認識に関わっている mirror neuron system(MNS)
  • 他者の動作を見てるだけで活性化する運動ニューロンがある
    • しかもそれがブローカ野(言語中枢)にあったよ
  • 今他者が何をやっているかを認識するときに自分の体に置き換えて見ている

イメージを作り操作する

  • 後頭葉は外からの情報のときだけ反応してるわけではない
  • ものをイメージする(内なる情報)ときも反応している

concept cell 海馬にあるニューロン。概念について機能するらしい

  • jennifer aniston neuron
    • どんな顔や服装、角度で見せても反応する、文字で見せても反応する
    • ブラピと一緒のを見せると反応しない
  • halle berry neuron
    • cat womanを見せても反応する

(2013年10月メモ)


身近な統計at放送大学

■身近な統計第1回4/30
ナイチンゲール鶏のとさかグラフ
クリミア戦争従軍兵士の原因別死亡データのデータを集計して死亡率を計算、
グラフを考案、戦争ではなく、病院の不衛生さで死亡している兵士が多いことを実証、データによる説得、陸軍の衛生・保健医療改革

神の御心を知るには統計学を学ばなければならない
=目の前のことだけでなく,全体を知る必要がある

PPDACサイクル
problem 対策をとるべき問題の発見
plan 現状を測るためのデータ収集と分析計画
data 資料やデータの収集、記録、整理
analysis データの分析
conclusion&improve 結論のとりまとめと施策の提言
control&check 施策の実施管理と効果の評価

論より数字 勘より統計
統計の日10/18

international statistical literacy project
数字に関する知識・活用力普及の世界的取り組み
リテラシー(読み書きの基礎能力)から、数理リテラシー、統計リテラシーへ

統計数字(意味を持っている、単位のある数字)の知識と活用能力の育成
統計思考力
21世紀型ワークスタイル
身の回りの課題を統計的な問題に設定する能力
関連する資料、データ、情報の迅速な収集能力
データの分析能力
結果の効果的な情報発信能力

問題解決、知識発見型の総合情報処理能力
モノからカネ、サービスの計量分析的管理


統計=統べて計る
集団の大量観察
国や社会の姿を映し出す鏡 現在の状況の計測
進むべき方向を示す羅針盤 将来の到達点の予測
経済や社会の内部構造に迫り、そのメカニズムを解明する内視鏡 目標値への制御

statistics←state国家、語源は同じ
自然現象、モノの生産管理、輸送、収益管理、人的資源管理、経営、リスク管理など

データとは?客観的事実
データに基づく管理
KKD(勘経験度胸)からFACT CONTROLへ

情報とは?個人や組織の意思決定に役立つ
エビデンスに基づく
EBM,EBP,EBPD..
説明責任 evidence-based society

統計分析の考え方
データの見方
データの形式
データ分析の視点
全体のバラツキ(分布)の見方
 並べ替え、パレート(ABC)分析、ヒストグラムと箱ヒゲ図、基本統計の意味
関連性を測る
 散布図、相関係数、傾向線(回帰直線)、クロス集計表
時系列データの見方
統計的推測のロジック(推定・検定)


身近な統計第6回
変動係数 coefficient of variation

平均値が大きく違って、標準偏差が同じものを比較する
どちらがデータが偏ってるか?

実質的なデータのバラツキの大きさを評価する指標
相対標準偏差

CV=s/x(標準偏差÷平均) %表示
単位はない、測定単位が違うものを比較するのにも使える

単峰じゃないとか、歪んだ分布の時には変動係数は向いてないので
四分位分散係数を使う

四分位分散係数=四分位偏差÷中央値
四分位偏差=四分位範囲÷2
四分位範囲は第1四分位(25%点)~第3四分位(75%点)

両側の外れ値に引っ張られない範囲内でのデータのばらつきを見る

ローレンツ曲線 lorenz curve
分配の格差を示す、下に凸な弓形のグラフ

横軸に構成要素の度数の累積比率、縦軸に分配数量の累積比率をとる、
均等分配線に対して、ローレンツ曲線は下側に弓なりになる
格差最大の分配線と均等分配線の間をとる

それを計量化したものがジニ係数 gini's coefficient
格差の程度を数値で測る指標
(均等分配)0<=ジニ曲線<=1(格差最大)
均等分配線とローレンツ曲線の中の面積の2倍


身近な統計第7回
さまざまな確率
経験的確率
頻度に基づく確率で、数多くの繰り返しをおこなった場合の割合として求められる確率

数学的確率
場合の数による組み合わせ理論で導かれる確率

主観的確率
それぞれの人が考える主観的な信念あるいは信頼の度合いとして表される確率

確率変数
変数の取り得る値、または値の範囲に、それが生起する確率が確率分布として規定されている変数

確率分布
確率変数の取り得る値や値の区間に対して、それが生起する確率を示す関数

確率変数、公平なサイコロを振って出る目の数
確率分布 生起確率はどの目も1/6

離散型確率変数
離散的な値しか取らない確率変数
離散的な値について、その値を取る確率を考える

連続型確率変数
連続的な値を取る確率変数
値の種類が無限個あるので、値ごとに確率は考えない
値の起こりやすさは評価できる、確率密度を使用
値の区間に対して、確率を考える


身近な統計第8回
正規分布の下側確率を出す
normdist(x,μ,σ,1)

正規分布の%点を出すには
norminv(下側確率p,μ,σ)
下側確率がちょうどpとなるデータの値を返す

でも世の中には正規分布じゃないものも多々ある
そこで、歪んだ分布を変化することで正規分布モデルが利用できる

正規分布のデータを指数変換するとロングテール(右に歪んだ)な分布になる
指数変換y=e^x

逆は対数変換
x=logey
ロングテール分布のを対数変換すると正規分布にできる
どんな歪み方であれ、底eをいろいろ操作することで対象な分布にできる

↑こういうことができるから、正規分布がよく使われるアンド
中心極限定理
平均μ標準偏差σの同じ分布に従うn個の互いに独立な確率変数の合計や平均の分布は、nが大きければ、正規分布になる



身近な統計第10回
標準誤差standard error S.E.
標本分布の標準偏差
推定値の精度を評価する尺度
標準誤差が小さいほど、推定値が真値に近いことが確率的に期待できる

標準誤差もσの法則があてはまる
1.64の間にSEが入る確率90%の面積
1.96の間にSEが入る確率95%の面積
2.58の間にSEが入る確率99%の面積

標本誤差sampling error
推定値と真の値(母数)との差
信頼度を上げれば標本誤差は大きくなり、
信頼度を下げれば標本誤差は小さくなる



身近な統計第11回
統計的推測
標本から母集団に関する推測

統計的推定estimation
母集団の平均や比率を標本データから推定する
(推定誤差をコントロール)
→標準誤差、信頼区間

統計的仮説検定tests of significance
母集団の平均や比率に関する仮説を標本データから判断する
(判断ミスの確率をコントロール)
→有意水準(危険率)


2種類の過誤確率
第1種の過誤確率α あわてんぼうの誤り
帰無仮説が正しい時に、帰無仮説を棄却する過ちを犯す確率
ルールとして事前にコントロール(有意水準)

第2種の過誤確率β ぼんやりの誤り
帰無仮説が正しくない時に、帰無仮説を棄却しない過ちを犯す確率

2種類の過誤と有意水準
過誤の可能性(確率)は小さい方が望ましい
2種類の過誤確率を同時に小さくすることは不可能
(αを小さくすればβが大きくなる)
 過誤確率を一定水準まで認める立場を取る
  第1種の過誤の確率αを一定水準に設定する



身近な統計第12回
特化係数=部分集団の割合÷全体集団の割合
1に近い値:全体傾向と同じ
1から離れた値:行と列の組み合わせによる固有の効果



身近な統計第14回
時系列データの構成要素
傾向変動trend component トレンドT
循環変動cyclical component サイクルC
季節変動seasonal component シーズンS
不規則変動irregular component ノイズI

T,C,S,I系列 原系列:O

原系列データoriginal
加法モデルO=T+C+S+I
乗法モデルO=T*C*S*I

季節調整のための移動平均
季節パターンの周期と同じ項数の移動平均を取る
月別データ 12項移動平均
四半期別データ 4項移動平均
日別データ(週パターン) 7項移動平均

移動平均による季節調整
四半期ごとの入場者数を集計 原系列データO=T*C*S*I 
中心化移動平均系列を算出(SとIを平均で消している) T*C
四半期それぞれの特徴が出てくる(原系列/中心化移動平均)×100 S*I
四半期それぞれの平均を算出 平均S
四半期の合計が100になるように数値調節 季節指数S

季節調整済み系列=原系列/季節指数×100 T*C*I

見たいものを見やすくするために余分な情報を削る、それが季節調整



身近な統計第15回
統計学statistics
データを扱う科学
不確実性の数理、発見科学
社会や経済および自然界の状況や法則を表す数値データ
データの作成と分析、情報の読み取り方(方法)の総称

統計的思考力
不確実性をともなう諸現象を過去のデータのバラツキでとらえ、分布として記述し、解釈する力
分布に基づいた推測方式の概念を理解し、諸種の文脈(コンテキスト)のもとで実践的に応用する力
データの収集、データの記述、データに基づく推測という問題解決のプロセスを習得し、推測と具体的なアクションにつなげる力

統計学の重要な8つの概念
記述統計
データ 必要性とその特性
分布 バラツキの記述
基本統計量 分布の特徴の計量化

推測統計
モデル 確率分布モデル
標本とサンプリング 標本調査の仕組み
推測 標本誤差と仮説検定のロジック

連関・相関分析
関連性 変数間の関連性の分析

時系列分析
傾向 時系列データのパターンの把握

データdata
必要性とその特質
データ(統計)=客観的事実
情報公開時代、エビデンスに基づく意思決定

賢い統計情報の消費者
行政施策を正しく理解する責任ある市民
ビジネスにおける合理的な意思決定
 測る、予測する、制御する


統計的(科学的)問題解決の枠組み
data-based problem solving

課題(issue)からデータで解ける問題(problem)に
客観的評価指標Y(outcome)の設定
Yに関する現状分析(分布)
Yをコントロールするための要因Xの探索

XとYの関連性の分析(因果/連関/相関分析)
コントロールできるXを制御して、目的である指標Yの改善を図る


知識基盤社会における統計
データが簡単に手に入る
分析ツールが簡単に使用できる
判断すべき課題が身の回りにあふれている

統計的な思考力(統計的考え方、物の見方)が、確かな知識を創出する時代
論より数字、勘より統計(平成15年度統計の日ポスター標語)

(2013年6月メモ)

心理統計at放送大学

心理統計第1回
統計法とは
仕事の目的に応じて、対象を特定し、その対象の関心のある性質について
適切なデータを収集、調査して、これから必要な情報を導きだすための方法

データは、その種類、内容、調査の方法などによって、導きだせる情報が違う

統計(大辞林第二版の説明)
集団現象を数量的に把握すること。一定集団について、調査すべき事項を定め、その集団の性質、傾向を数量的に表すこと。

統計が扱う問題は、複数の個体で構成され、「明確に定義された」具体的な集団に関すること。

個体を集団として扱い、全体の性質を把握する。

仕事の目的に対応して、対象とする集団の個体の関心のある性質を
数量的に把握し、目的の達成に必要な情報を導きだす。

データから情報を導きだす方法
数える、分ける、ソート、並べる、比べる

DIKW
データdata symbol,message
情報information who,what,where,when
知識knowledge how
知恵wisdom why

gigo
ゴミデータからはゴミ情報しか出てこない
garbage in garbage out

心理学などの調査では、順序尺度データに等間隔を想定し、間隔尺度のデータとみなすことも。



心理統計第2回
スタージェスの公式
度数分布の区切り
n=20 m=5-6
n=40 m=6-7
n=80 m=7-8
n=160 m=8-9
n=320 m=9-10



心理統計第3回
通常の平均
相加平均、重心、算術平均とも
ただし外れ値の影響を受けやすい(全部足すから)

そこで
刈り込み平均 trimmed mean
スケートやスキーの採点と同じ
スコアが安定してるところだけとりだす

中央平均 midmean
中央の50%だけで平均を取る

ウインソー化平均 wintered mean
一番したの値、上の値と同じとみなして計算
データの個数は削除しない

幾何平均、調和平均、加重平均



中央値
平均ほどぶれない、外れ値の影響を受けにくい


最頻値
どこで区分するか(class化)で見え方も変わってくる


五数要約
five number summary
第0四分位数 最小値
第1四分位数 25%値
第2四分位数 中央値
第3四分位数 75%値
第4四分位数 最大値
箱ひげ図 box plot


歪度 わいど skewness
データの分布の非対称性
(対称からのズレ)

左にずれる(下に偏り) 歪度>0
右にずれる(上に偏り) 歪度<0
歪度=0 左右対称


尖度 せんど kurtosis
データの分布の尖り具合
中心的な位置に集中している程度

集中度低い 尖度<0
集中度高い 尖度>0
尖度=0 正規分布と同じ集中度



URT関数を使用すると、尖度を求めることができます。尖度は、複数以上のデータがある場合、データの分布の尖り具合を調べる時に使用します。
尖度は0を中心として、0より大きい値の場合には、平均値に近い値が多く含まれていることを表します。尖度が0より小さい値の場合には、平均値に近い値が少ないことを表します。

SKEW関数を使用すると、歪度を求めることができます。歪度は、複数以上のデータがある場合、データの分布の歪み具合を調べる時に使用します。
歪度は0を中心として、0より大きい値の場合には、平均値より大きい値が含まれていることを表し、歪度が大きければ大きいほど、かなり大きい値が含まれていることを表します。
同様に、歪度が0より小さい値の場合には、平均値より小さい値が含まれていることを表し、歪度が小さければ小さいほど、かなり小さい値が含まれていることを表します。




心理統計第4回
試行 trial
同じ条件で繰り返すことができ、それによって結果が決まる行為


事象 event
試行の結果で決まる事柄

確率事象 random event
常にではなく、ある割合で起こる事象
この、ある割合が確率 probability

ある事象が起こる可能性、起こりやすさ、確からしさを表す


ラプラスの原理(定義)
Laplace's principle / definition
理由不十分の法則
無差別の原理
サイコロの目が出る確率1/6
ある目が他の目より多く/少なく出る特別な理由がない

確率の古典的な定義
n件の事象(起こる可能が同じ)のうちのr通りで起こるなら、
その確率は r/n と考える

確率変数 probability variable
確率でその値が決まる変数
量的(連続的)な値 比率、間隔尺度
質的(離散的)な値 順序、名義尺度

確率分布 probability distribution
確率変数の値とその起こりやすさの対応関係
度数分布 frequency distribution
変数の値とその実際に「起こった」度数の対応関係


離散型変数 確率質量関数
連続型変数 確率密度関数

期待値 expected value variance
平均的に期待される値

確率分布の種類
離散型確率分布
 一様分布、二項分布、ポアソン分布、ベルヌーイ分布、超幾何分布、多項分布など

連続型確率分布
 一様分布、正規分布、指数分布、t分布、x2分布、F分布など

一様分布 uniform distribution 表か裏か、サイコロの目
ベルヌーイ試行 表headと裏tail、1と0、YesとNoのいずれかしか起こらない試行

二項分布 binomial distribution
パスカルの三角形

t分布 t distribution
正規分布にしたがう母集団の平均値の推定で、データ数が少ない場合
・2つの標本平均の差の検定
・標本平均値の信頼区間の推定

x2分布 chi-square distribution
適合性の検定
 観察された事象は、ある頻度分布に従っているか?
独立性の検定
 観察された2つの事象は、互いに独立しているか?
推測統計学で多く利用される確率分布のひとつ

F分布 F distribution
正規分布に従う2つの群の標準偏差が等しい、の検定
正規分布に従う複数の群の平均値が等しい、の検定など

正規分布 normal distribution
自然、社会、人文科学などを含む多くの現象で観察される分布
統計法でもっともよく使われるもっとも基本的な確率分布

大数の法則 law of large numbers
ある試行を互いに独立に繰り返したとき、実際に観測される事象の起きる割合(経験的確率)は、試行の回数を増やすにともなって理論的確率に近づく
(=標本の平均値が、変数の期待値に近づいていく)

正規分布の根拠
 中心極限定理 central limit theorem
 xiがどんな分布でもそれらが互いに独立であれば、y(xiの和や平均)は正規分布に近づく(現実にそうであるかどうかは議論の余地ありだがそういう前提でやってる)

 言い換えると、母集団がどんな分布に従っていても、
 そこから無作為に取り出した標本の平均値(や標本の総和)は正規分布に従う

e 自然対数の底、ネイピア数、オイラー数と呼ばれる超越数・無理数
e=2.71828..


標準正規分布 N(μ,σ2) 平均、標準偏差
μ±σ→68.26%
μ±2σ→95.44%
μ±3σ→99.74%
μ±1.96σ→95%

標準正規分布への変換 z-transformation
z=(x-μ)/σ


正規分布の重要な性質
独立した2つの正規分布する確率変数の和は正規分布する
nが大きいほど平均値のバラツキは小さくなる


心理統計第5回
検定統計量
 仮説を判断するための統計指標

算出する検定統計量に応じて、理論的な分布が異なってくる
t検定はt値を算出、t分布になる
F検定はF値を算出、F分布になる


心理統計第6回
1つの平均値の検定とは
1つの標本から得られた平均値を、母集団の平均値としてみなしてよいかを統計的に判断するもの

母集団分散が既知 標準正規分布で
母集団分散が未知 t分布で

心理統計第7回
t検定とは
平均値を比較する際に、特に2つの平均値の差の優位性の検定をおこなう方法のこと、標本の平均値を比較して母平均値に差があるかを推測している

心理統計第8回
決定係数=相関係数の二乗
一方の変量の変化を、他方の変量の変化で説明できる割合

相関係数は、相関の大きさではなく、強さを表す。
図で書いただけでは相関係数に違いがありそうだけども実は同じ、という例

相関係数の値は、対応のある2つの変量の間に、一次式で説明できる対応関係に従っている程度、を表す


心理統計第9回
相関係数はどのくらい信用していいの?
=標本相関係数は,母相関関係とどのくらい一致する?

標本の取り出し方によってrは変わる、が同じことを何度も繰り返せば
その値は0に近いことが多く、大きい値をとることは少ない

相関係数の有意性の検定をしてみよう
帰無仮説、母相関係数は0である
標本は、この仮説の元で無作為抽出されたかどうかを検定
無相関の検定
検定統計量
自由度n-2のt分布

母相関係数の信頼区間の推定
フィッシャーのz変換
信頼区間の下限と上限がプロットできて、rの値からそれを読み取る

順位づけはどのくらい似ているか?
完全一致は+1、正反対は-1
AとBの対象iの順位の積和
AとBの順位づけが同じとき、順位の積和は最大
AとBの順位づけが逆のとき、順位の積和は最小
最大値と最小値の平均値は0
順位の積和から平均値をひいて、最大値と最小値の幅の半分でわると
最大値が1、最小値が0になる
スピアマンの順位相関係数

順位相関係数は、対応する2つの変量の順序の対応性を指標化したもの

スピアマンの順位相関係数の問題点
nが大きいとき、n個の対象全体に順位をつけるのは難しい
その中の2つの対象の間に順序をつけるのはさほどむずかしくない

2つの順位が完全一致なら、係数の値は+1
2つの順位が正反対なら、係数の値は-1
係数の値は、-1と+1の間で、値の増加は、相関の増大を意味する
2つの順位が完全独立ならば、係数の値は0
ケンドールの順位相関係数
一致した数から、不一致の数を引く

どちらの順位相関係数も、偏差が正規分布することを仮定しない方法
ノンパラ



心理統計第10回
分散分析 分散の違いを分析して、平均の違いを検定している
t検定は、平均の違いだけではない
無相関検定 相関がない=0との違いを検定している
回帰係数の検定 0との違いを検定している

2つの値の差からこれらの違いを検定するのがt検定

複数の平均値の検定をt検定でやろうとすると検定力が下がる(検定力の劣化)
そこで分散分析

F=平均値間の分散÷誤差分散
F=1分子と分母の分散が同じ
F<1誤差分散の方が大きい
F>1平均値間の分散の方が大きい
じゃあどのくらい1よりも大きいのか?

分散を求める前に平方和と自由度を求める
自由度
データの数が多ければ多いだけ、ばらつきの幅は大きくなる
この数に応じた修正をしなければならない
修正に使われた数が自由度
データの数に依存して決まる値

平方和(ばらつき)
一群の各値からこれらの平均を引いた値の二乗和

バラツキの加法性
全平方和=平均の平方和+誤差の平方和
バラツキ:データと平均との差の二乗和


4水準での一要因分散分析
ランダム要因
10名の参加者はたまたま選ばれた人たち
これらの参加者の違いを明らかにする必要はない

固定要因
4種類のペンの書きやすさの違いがこの研究のテーマ

固定要因が1つの場合
一要因の分散分析あるいは一元配置の分散分析

1つの固定要因が4つの条件で構成されている
この構成要素数が水準

分散の大きな平均値は互いに違う
分散の大きさを判断するためにF検定を使う


心理統計第11回
分散分析で重要なこと
固定要因がいくつあるか考える
釣り合い型と不釣り合い型には気をつける
被験者内要因と被験者間要因の違いを意識する


心理統計第12回
心理学で回帰分析を使うのは
入力→情報処理系としての人→出力
入力と出力の関係から人を推論

刺激としての入力と、反応としての出力との間で直線的な関係を想定
フェヒナーの心理物理学


心理統計第13回
偏相関係数
2者間の相関に対して、もう一つの変数の影響を除いた真の相関
除かれた変数=制御変数

回帰分析のあてはまりで重要なこと

回帰分析のあてはまりを評価するための複数の視点
あてはまりの程度を評価する1
分散分析
残差の変動=残差の二乗和
回帰の変動=回帰直線によって説明される部分

分散分析で有意であれば、データが回帰直線にあてはまってるということ

あてはまりの程度を評価する2
t検定
回帰係数0と求められた回帰係数がどの程度異なっているかの検定

回帰分析と分散分析の違い
回帰分析では、試験成績は量的な得点
分散分析では、単なる分類のためのカテゴリー

分散分析での誤差、得られた各結果とこれらの平均値との差


重回帰分析では、独立変数が複数存在する
2個の場合は、2つの回帰係数が影響し合う、一方の影響を除いたのが偏回帰係数
説明変数が増えれば、それだけ決定係数が高くなる


心理統計第14回
多変量解析
相関係数を元に
「取り込む」=似た独立変数を取り込む
独立変数のまとまりを特定
プロトタイプ論的手法

「分ける」
従属変数との関係の中で独立変数を分ける
従属変数を規定する原因を特定(おいしさ、は何に起因するのかを知る)
因果論的手法

プロトタイプ論的手法
似たもの同士をまとめる、共通要因の特定、心の働きを推論
例)性格類型論、ある性格の人は同じ行動特徴を持っている
この特徴をもたらす心の働きは?
似ていれば相関係数は高いことを活かして、多変量解析でときほぐす


乳酸飲料の試飲テストの例
(順序尺度の結果でやっていいんだね)
主成分分析(縮約と統合)
得られた主成分の中でスコアが最大値のものが特徴的な項目

主成分得点の平均値は0標準偏差1に標準化されている
10個の変数が主成分3個に縮約された

主成分1と2の象限に製品ABの平均値をプロットすると

縮約/統合
1人のデータは10個で構成されてる、これを10以下の数で表現
どの程度の数まで縮約できるか

3つの基準
説明率(累積説明率が50%は欲しい)、
固有値が1以上(説明する変数が1個はあるって意味なのかな)、
単純構造

結果の記述の仕方
どのような基準で主成分の数を特定したのか
主成分負荷行列、固有値、説明率(寄与率)、累積説明率、
各主成分の解釈

因子分析(潜在変数の発見)
主成分分析は相関行列の対角要素は1
因子分析の対角要素は1以下

同じ変数の相関は数学的には1になるはずなのに
なぜ因子分析では1以下になるのか?
直接観測できない変数(因子)が影響して各変数がスコアをとる
性格以外の他の変数でもたらされた特徴である
この因子の影響度を除去するために1以下になる

同じデータを元にした因子負荷行列(回転前)と主成分負荷行列で並べてみると
スコアが変わってるのが確認しやすい(対角要素の相関係数のぶん変わる)

因子軸の回転
隠れた因子を適切に解釈するため、単純構造化するため(解釈しやすくするため)


因果論的手法
反応の原因を明らかにする、心の働きを推論する
結果としての反応が1種類
原因としての刺激が複数

重回帰分析(原因の発見)

主成分分析で得られた主成分をもとに重回帰分析

標準化されていない係数B 傾きにあたる
標準化係数β 標準化する=原点0を通るから切片がない時の傾き
定数=切片

重回帰分析の問題
多重共線性が発生する、2つの独立変数の相関が高い
同じような変数が2回独立変数として使用される、
これは避けたい(信頼のおける結果とはいえない)
多重共線性が気になる場合は、主成分間の相関がゼロである主成分得点を使う


多変量解析で重要なこと
 相関係数が重要
 プロトタイプ論と因果論の2タイプの手法を理解する
 複雑に絡み合っている要因を解きほぐす(心理学、こころのありかは複雑)


心理統計第15回
なぜ心理学に多変量解析なのか?
心理学の対象は人である、人には違いがある、結果は変動する
個人差というやつ、個人差を考える

個人内差 変動をゼロにしたい
個人間差 差に着目する 因果論的アプローチ(発達/性格などの差異心理学)
 差の中の共通性に着目 プロトタイプ論的アプローチ
  代表的な人(general person)という仮の概念を対象に
    知覚や学習などの実験心理学

個人差をなくすために
結果の変動要因
測定結果の変動(疲労、注意、意欲)
内的基準の変動(基準の不安定さ、学習)
評価結果の変動(社会的要因)、いずれも個人内差

変動をなくす努力
noise free situation(多くの練習試行後の安定したデータを使う)
専門評価者の養成(ブレない基準を持ってる人が判定する)
フェイスで個人間差を揃える

統計を勉強する上での3つのつまづき
1)%の意味
95%信頼区間、5%有意水準
10名の結果の平均 平均の95%信頼区間
もしもこれを100回同じことを繰り返したとしたら
10名の結果の平均を100回やったら、
100個の平均が95個入る区間を推定している(推測統計)

2)統計的仮説検定
帰無仮説を否定=確率的に「ほとんど」起こりえない
対立仮説を採用(AB間に違いがあることを期待している)

ほとんど、とは有意水準のこと、
5%有意水準でいうと、100回中5回以下なんてまれだろう、と

3)分散分析
分散の検定は手段である、複数の平均の違いを検定する
t検定=2者間、分散分析=たくさん
複数の平均の分散が大=大きな値から小さな値まで散らばっている、
つまり平均に違いがある

分散の大小の評価、とは誤差分散を基準にしている
何を誤差ととらえるかによって多様な分散分析がある

心理統計法とは
統計は道具です
研究目的を実現するための手段です
間違った使い方をしないようにしましょう


実験や調査で得られた結果を他者に伝える
事前に想定した結果の合否を伝える

検定は伝えるための工夫
想定した内容を検定で明らかにできるような事前設計の必要性
心理学研究法や目的の明確化が大事になってくる


記述統計だけでなく推測統計もできるようになってくるといいんだろうね
記述統計だけだと事実の報告で終わる
提案や将来の予測につなげるには推測統計が使える

記述統計学 すべての個体を調査
推測統計学 標本調査

(2013年6月メモ)

社会調査at放送大学

社会調査 第4回 4/26

キャリーオーバー効果

質問の順序が与える影響(前の設問での回答が、後の設問の回答に影響する)

  • 回答者にスムーズに回答してもらいやすいものを冒頭に、
  • ウォーミングアップ、ラポールを形成する、と考える
  • 抵抗感のあるものは持ってこない、難しいもの(いっぱい思いを巡らせないと出てこないもの)は持ってこない、
  • 答えやすい=はっきりした事実や経験、最近のこと

質問文について

質問文が備えるべき性質

  • 妥当性
    • 得ようとしている回答が的確に得られる設問内容か
  • 信頼性
    • 回答の安定性ともいえる
    • いつ、なんど聞いても同じ回答が得られそうであること
      • 例a)あなたの現在の支持政党は?
      • 例b)あなたはこの間の選挙でどの政党に投票した?
      • 信頼性はbの方が高い
      • aのように、ふだん自覚してないことをたずねても、その回答は安定してないことが多い
  • 比較可能性
    • 他の調査結果と比較できる、なるべく共通にしようぜってこと

信頼性についての、とある小学校での事例。観察調査と翌日の聞き取り調査が一致してたのは6割。授業で手を挙げたか?先生に当てられたか?給食を食べたか?こういう自覚的におこなっていない行動については言行不一致がおきやすい

ダメな質問文

  • 誘導的な設問
    • 権威になびきやすい(世間では~)、はいと答えやすい傾向(~に賛成ですか?)

質問=刺激、回答=反応 この反応から事象を推測するため、

  • 投げかける質問(刺激)は中立的、同じである必要がある
  • すべての回答者に同じ意味として伝わる必要がある(質問紙調査の場合、形式的同一性は担保されてるので)
  • 実質的同一性を(可能な範囲で最大限)揃えないといけない

避けるべき質問の形式(実質的同一性をおびやかす質問文)

  • あいまいな言葉を含んだ質問
  • 難しい言葉を含んだ質問
  • ステレオタイプを含んだ質問
  • 二連発銃(double-barreled)質問
  • やたらと長々しい質問

単純明快な質問文を作るべし!

Metallic Metals法の世論調査

難しい単語が出てきても、回答者は「わからない」とは言わない。なんとかして回答しようとする

Which of the following statements most closely coincides with your opinion of the Metallic Metals Act?

  • a. It would be a good move on the part of the US
  • b. It would be a good thing, but should be left to the individual states
  • c. It's alright for foreign countries, but should not be required here
  • d. It is of no value at all

以下の記述のうち、Metallic Metals法に関するあなたの意見と最も一致しているのはどれですか?

  • a. 米連邦にとっては良い動きになるだろう
  • b. 良いことだが、個々の州に任せておくべきだ
  • c. 外国にとっては問題ないが、ここでは必須ではない
  • d. まったく価値がない

70%以上の回答者はaまたはbを回答した。実際には存在しない法律なのに。

連邦か州かというのはアメリカ人にとって常にhotなテーマのため、よけいに比率が多くなっちゃったというのはあるかもだが。ちなみに1947年発表

回答方法について

  • 選択回答法
    • プリコードしてるので後処理が楽
    • 選択肢を出してまとめるのは大変だが
    • 選択肢のスキマ、微妙なニュアンスをとりこぼすこともある、その他選択肢ですくう
  • 自由回答法
    • アフターコーディングは手間だが、微妙なニュアンスは拾いやすい
    • とはいえ漫然とした教示では期待した結果は得られにくいし、回答者のスキルやめんどうくささにも左右される

選択肢の備えるべき性質

  • 悉皆性 すべての選択肢で、回答の全範囲をカバーしている
  • 排他性 各選択肢は、互いに排他的で重なり合わない、上とあわせてMECEである
  • 明快性 回答内容と選択肢との対応関係が明確である

変数valiableとその値value

個体によって値の異なる特性を指す統計用語

量的変数と質的変数

  • 統計量、統計解析技法が異なる
  • 統計解析技法は量的変数の方が豊富

量的変数の作り方

  • 実数値で回答を得ることのできる項目 年齢、収入など
  • 質的変数の各選択肢に調査者の側で数値を割り当てる
    • 学歴を就学年数にするとか、順序尺度にしちゃう

複数の質的変数を組み合わせて量的変数を作る

  • 尺度構成法
    • 資産の種類をあげてそれぞれの所有有無を聴取
    • これだけだったら質的変数だが、これを組み合わせて量的変数にしちゃう



社会調査 第5回 5/10

標本調査の利点

  • 調査の精度が高い
    • 標本抽出による推測の誤り(サンプリング誤差)
    • 人為的ミスによる誤り(非サンプリング誤差)
  • 調査員が少数で済む
    • 良質で均質な調査員の確保
    • 複雑な調査の実施
  • 調査管理のコストが小さい
  • 調査による影響が小範囲に止まる

抽出方法

  • 無作為抽出
    • 回収割付をしない(する必要がない)
  • 割当抽出
    • 無作為抽出以前におこなわれてた手法
    • 標本抽出台帳が存在しない(個体の抽出法がない)
    • 街頭インタビュー的な行き当たりばったりで集める感じ
    • そのため当該社会事象の縮図は保証されない
  • 層別(層化)抽出
    • 何らかの標本抽出台帳から性年代構成比で回収割付(抽出個体数を比例配分)
    • 個体の抽出が無作為抽出法と結びつけられている
    • 統計的推測の理論を持っている

母集団と標本の関係

  1. 目標母集団 ← 理想はここを推測したい
  2. 調査母集団 ← 実際の推測(例えば調査会社のパネル全体)
  3. 計画標本 ← ◯人集めるぞ
  4. 有効標本 ← 計画標本通りに回収できないこともある

調査母集団の選び方

  • 代表性
  • 典型性
  • 先駆性



社会調査 第6回 5/17

項目間の独立性の検定(x2検定)

  • もし項目間に関連がなければ、就業形態が異なっていても、性別役割意識の分布(肯定率、否定率など)には違いがないはずだ(帰無仮説)
  • 予想される分布と実際の分布との食い違いをみる



社会調査 第7回 5/2

調査場面コントロールの効果

  • 身代わり回答の防止
  • 斉一的な調査条件の確保
  • 回答者の単純ミス防止
  • 複雑な調査の実施
  • 回答を意図的整合化の防止
  • ウソの防止



社会調査 第8回

コードの種類

  • 択一式
  • 多項選択式
  • 実数値
  • na dk 非該当(欠損値)

社会調査 第9回

柱状図、散布図、単純集計数表、クロス集計数表で、データの概要をつかむ、外れ値を見つけ出す

  • 代表値
    • たった1種類の指標でデータの特徴をつかむ
    • 平均値、中央値、最頻値
  • 散らばりの統計量
    • 偏差平方和(変動)
    • 個体数が多くなると数字が大きくなる(単に足しただけなので)
  • そこで分散
    • 偏差平方和を個体数で割る
    • でもこれや偏差平方和はじじょうしてるので単位が変
  • そこで標準偏差
    • 分散の平方根なのでこれなら単位が元に戻ってる

不偏分散: 偏差平方和を個体数-1で割る

関連の統計量

  • 共変動
    • 2つの変数の関連性をみる、プラス(第一象限or第三象限)が多いのか、マイナス第二象限or第四象限)が多いのか
    • ただし変動(偏差平方和)同様に、個体数が多くなると数字が大きくなる
  • そこで共分散
    • 共変動を個体数で割ったもの
  • そしてこれまた共変動や共分散だと単位が共通でない
  • そこで積率相関係数
    • 単に相関係数
    • 線形関係(右上がりか右下がりか)への近接性をみる



社会調査 第10回

クロス集計表のエラボレーション(精緻化)

  • 擬似相関(xとyに共通の原因)
  • 媒介効果
  • 付加効果(プラスとマイナスとがある)
  • 無効果(zは無関係または独自効果)

交互作用やマイナスの付加効果によって擬似無相関に見えることもある

コントロール変数増加の影響

  • 分割されたクロス集計表の数が増加する
  • 各セルに現れる度数が小さくなる(統計的分析に値しない)
  • 統一的な把握が困難になる(単純なタイプ分けが不能になる)



社会調査 第11回

聞き取り調査の手順

  1. 姓名、肩書き、所属などを告げる
  2. ウォーミングアップをおこなう
  3. この面接の主旨、目的を述べる
  4. さらに親密さを加える
  5. 相手に話してもらう
  6. こちらから質問する
  7. 言い残したことを話してもらう
  8. 回答の要点を確認する
  9. 協力への感謝を述べる
  10. 面接を終了し辞去する



社会調査 第12回

  • 報告書の書き方
  • 比率の差の扱い
  • 2つの条件を満たしたものを「有意味な差」とみなして考察の対象にする
    1. 統計的検定をパスする
    2. 定めた基準以上(例5% 10%)の差がある



社会調査 第13回

変化をとらえる

  • 過去との比較、いつでもそういうデータがあるわけじゃない
    • →年代比較、test vs control比較
  • 年代間比較での比率差は、加齢の影響かもしれない
    • (世代効果、加齢効果、時代効果を厳密に区分するのは無理かもね)



社会調査 第15回

調査者と被調査者

  • 標本抽出台帳の閲覧制限
    • 個人情報保護法施行( 2005年)
  • 住民基本台帳
    • 公益性の高い世論調査と学術調査
  • 選挙人名簿
    • 政治・選挙に関する世論調査や学術調査

上記以外の場合は、住宅地図からの抽出、RDD法による対応など

(2013年6月メモ)


認知心理学会公開シンポジウムat日本大学

人間の記憶と現代社会

https://cogpsy.jp/event/2012symposium.pdf

超人的な記憶力の秘密をさぐる

高橋雅延(聖心女子大学)

サバン症候群: 多くの場合、知的能力に遅れが認められながらも、超人的な記憶力を示す

共感覚: 数字や文字に色が見えたり、味を感じたり、重さを感じるというように、複数の感覚を共に感じる

  • 数字を言葉に置き換えて語呂合わせするのは日本と中国ぐらい
  • 直観像 共感覚 フラッシュバルブメモリー
  • わからないものは頭に残らない これが効果的な記憶術
  • 意味づけが大事 符号化
  • 一夜づけよりも意味づけ
  • 言語的知識は加齢により上昇(記憶力は低下するが)

共感覚と後天的な符号化の境界線は?言葉が直観像をジャマするのかも?

活動の高密度化がヒューマンエラーを増やす

認知心理学でとらえる美と芸術

川畑秀明(慶應義塾大学文学部)

空間周波数

  • ローパス 処理がはやい ぼけた画像
  • ハイパス 高空間周波数のみとりだす 明るさの局所的に違う

画家は画面の正中線上に目(右or左)を描いている。写真も。

  • 学んだわけでもないのに
  • デザイナーの方が素人よりも脳の活動領域が少ない

脳はいっぱい使えばいいではなく、一部の活動を抑えることが大事なのかも?

  • 白銀比1:√2 黄金比1:1.618
  • 眼窩前頭皮質 美しい 欲しい時も。道徳の善悪も。
  • 運動皮質 みにくい

目撃証言の心理学

北神慎司(名古屋大学)

wording effect 語法効果

質問や文の言葉遣い、表現のわずかな違いが、回答者の回答に大きな影響を与える現象

  1. 短い交通事故の映像を見せる
  2. 事故の様子についていろいろな質問をされる
  3. 車のスピードについて,
    • A.どのぐらいのスピードで接触しましたか?
    • B.どのぐらいのスピードで衝突しましたか? 2種類の聞き方を比べた
  4. 結果、Bの聞き方のほうが約30%も速いスピードを報告
  5. 「接触」と「衝突」というわずか動詞一語の違いだけで、スピードの推定値が大きく変化

事後情報効果

  • マスコミ報道や、他の証言者から話を聞いたり
  • ときには自分自身の間違いから、
  • 自分の記憶を歪めてしまう
  1. 道路に車と標識が写ってる写真を見せる
  2. さっき見たのは徐行標識だった?と尋ねる(実際は徐行標識じゃなかったので、いいえが正解)
  3. 記憶違いで「はい」と答える
  4. さっきのと見た目だいたい同じ写真を見せる(ただし標識が変わってる)
  5. これ見た?と尋ねる(実際は見せてないので、いいえが正解)
  6. 誤った事後情報で記憶が歪められて「見た」と答えやすい

ロフタスの実験2つとも文書での教示だったんじゃないかな

  • 文書と口頭で大して差なし
  • 言葉の情報は抽象度が高い

言語陰蔽効果

顔はことばで表現するとダメ

  • 自分自身のことば」が記憶を歪めてしまう
  • 例えば、目が大きい、鼻が高いというように、顔をことばで表現すること(=言語化)が後に顔の識別を難しくしてしまうことが分かっている

なぜか?私たちはふだんことばを介さずに顔を認識し、そして記憶していることが多い、顔とことばはあまり相性がよくない

  • 顔は情報量が多く、一方でことばで表現できる顔の特徴はさほど多くない
  • 非言語情報の記憶や認知に、ことばが妨害的にはたらく
  • マッシュルーム 地図 味覚 ワイン 潜在学習 洞察的問題解決 感情判断
  • 類似性が高いと、言語化したらスコアが下がる

(2012年10月メモ)