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2020年4月11日土曜日

ブランディングの科学

『How Brands Grow : What Marketers Don't Know』バイロン・シャープ

 
✅ 3行まとめ
  • ブランドの成長には、購入者数の拡大が重要である
  • 特に消費者の大多数を占めるライト/ノンユーザーへのアプローチが欠かせない
  • ブランドの独自性を追求してブランドを識別しやすくすることが購入につながり、ブランドを成長させる
⚠️ 背景事情
  • 人間の脳は注意力散漫でスルースキルが高い。顕著な手がかりがないブランドや広告は存在しないも同然。
  • 人間の記憶は不確かで不安定である。明瞭で一貫したマーケティングによる記憶強化が購入を後押しする。
  • 消費者が購買行動時に非合理な選択をするのは珍しくない。新規獲得による購入者数拡大なくしてブランドは成長しない。

概要

マーケティング界では常識のように語られている法則や理論の中には、実はなんの裏付けもなかったり、誇大表現がまかり通っているものがある。

著者バイロン・シャープ Byron Sharpは、従来のマーケティング理論をやみくもに盲信するのではなく、エビデンスに基づいたマーケティングを提唱。実際の販売データや市場調査データの裏付けとともに新たな法則・理論を提示しながら、より効率的なマーケティング活動をおこなうことの重要性を説く。

エビデンスに欠ける従来思想に固執して出血大サービスのマーケティングを続けるのか、それともデータで検証された確からしい見識を携えてブランドを有意義に成長させるのか。見なかったフリをして進化を止めるのか、それとも積極的に取り込んで自らをも成長させるのか。後者でいたい方には有益な書籍。




Ch1. エビデンスに基づいたマーケティング

Evidence-based Marketing

  • マーケティングの教科書に書かれた理論の大半は、エビデンスの記述がない
  • マーケティングの歴史は浅いため、表層的な印象や根拠なき言い伝えに頼っている面がある
  • 誤った仮説を立てるから、方向を見誤ってしまう

Ch2. ブランドはどのように成長するか

How Brands Grow

  • 小規模ブランドは、大規模ブランドよりも購入者数がはるかに少ない
  • 小規模ブランドは購入頻度も少ない、これらを合わせて「二重苦の法則」と呼ぶ
  • ブランドの成長には購入者数の拡大が重要である

Ch3. 顧客基盤を拡大させる

How to Grow Your Customer Base

  • 「1:5の法則」「5:25の法則」を裏付けるデータはない
  • 顧客離反率をゼロに抑えられたとしても、ブランド成長度はたかが知れている
  • 新規顧客獲得に成功するとブランドは成長し、失敗すると衰退する

Ch4. ブランドにとってもっとも重要や顧客を探す

Which Customers Matter Most?

  • ヘビーユーザーはありがたい、だが習慣化した購買行動を変えるのは難しい
  • 2割のヘビーユーザーが売上に占める割合はせいぜい6割である
  • ライトユーザーは、ブランドの大きな売上、大きな成長をもたらす可能性を秘めている

Ch5. 顧客のパーソナリティプロファイルを知る

Our Buyers Are Different

  • 自社ブランド顧客と競合ブランド顧客の属性は似通っている
  • 競合ブランドの現顧客は、自社ブランドの将来顧客になる可能性がある
  • 各ブランドの購入者は別人ではあっても、属性が異なるわけではない

Ch.6 真の競合ブランドを探す

Who Do You Really Compete With?

  • 各ブランドは顧客を共有している、各ブランドの顧客はセグメントされていない
  • どのブランドも、大規模ブランドとの顧客重複率は高く、小規模ブランドとの顧客重複率は低い
  • 市場には高品質/高価格帯のような境界線は存在するが、完全に分断された市場とは捉えない方がよい

Ch7. 消費者のコミットメントを知る

Passionate Consumer Commitment

  • ブランドの購入体験がブランド選好を高め、ロイヤルティにつながる
  • 大規模ブランドほどライトユーザー比率が高いがために、ロイヤルティも高く見える
  • ブランドの熱狂的信者は確かに存在するが、マーケティング的な重要性は低い

Ch8. 差別化か、それとも独自性か

Differentiation versus Distinctiveness

  • 差別化は長続きしない、差別化よりも独自性を追い求めるべきである
  • 消費者はブランド間の差異に気づいてはいる、だがお気に入りブランドの購入を止めるほどではない
  • 独自のブランド資産は、消費者のブランドへの気づきやすさ、想起しやすさ、購入促進につながる

Ch9. 広告の機能

How Advertising Really Works

  • 広告は売上に寄与している、ただしすぐ売上に効くことも、止めて売上がすぐ落ち込むこともほぼない
  • 広告は以前の記憶を思い起こさせたり、時に記憶に刷り込まれることで機能する
  • 広告は独創的な内容によって、ブランドの独自性を維持、構築する

Ch10. 価格販促の役割

What Price Promotions Really Do

  • 価格販促はすぐ売上に効く、だが長続きしないし、非常に大きな犠牲をともなう
  • 価格販促で新規獲得はできない、購入者の大半はそのブランドの過去購入経験あり
  • 消費者は幅広い価格帯から商品を選んでいる、低価格志向者だけを狙った価格販促は困難である

Ch11. ロイヤルティプログラムが失敗する理由

Why Loyalty Programs Don't Work

  • ロイヤルティプログラムの効果は少しはある、だが利益やブランド成長への寄与はないに等しい
  • 大多数を占めるライトユーザーは低購入頻度なぶんプログラム参加可能性が低く、効き目も薄い
  • ヘビーユーザーはプログラムに参加しても購買行動に変化はない、つまり多額の投資に見合わない

Ch12. メンタル・アベイラビリティとフィジカル・アベイラビリティ

Mental and Physical Availability

  • 消費者は限られたお気に入りブランドを購入しがち、そもそも大半のブランドは眼中にない
  • ブランドを想起してくれる人数と、購入候補に加えてもらえる回数、この2点を増やす努力を
  • ブランドの配荷率と店頭での目立ちやすさを確保する、これが購入を後押しする

Ch13. 最後に一言

A Final Word

  • 7つのシンプルなマーケティングの法則
  1. ブランドのサービス/製品カテゴリー内のすべての消費者に、配荷およびマーケティングコミュニケーションの両面から継続的にリーチする
  2. ブランドの買い求めやすさを確保する
  3. 目立つ。その過程を誤るとブランドコミュニケーションに費やす費用が無駄になる
  4. ブランドが目立ち、買いやすくなるためにも、ブランド記憶の構造を構築/刷新する
  5. 独自のコミュニケーション資産を創造する
  6. 一貫性を保ちながら、新鮮さと興味を失わない
  7. 競合力を維持しつつ、多くの人に受け入れられる。ブランドを買わない理由を与えてはならない

ブランドが成長することは可能だ。新しいブランドである必要はない。優れた広告、優れたブランディング、優れたメディア戦略、優れた店内ディスプレイ、そして前述の7つのルールに従うこと、これらすべてが成長への道だ。

本書に登場した法則

  • ダブルジョパディの法則 Ch2.
  • リテンションダブルジョパディの法則 Ch3.
  • パレートの法則(60/20) Ch4.
  • 購買行動適正化の法則 Ch4.
  • 自然独占の法則 Ch7.
  • 顧客基盤が類似する Ch5.
  • ブランドに対する態度と思いが行動ロイヤルティに反映される Ch7.
  • ブランド使用体験が消費者の態度に影響を与える Ch5.
  • プロトタイプの法則 Ch8.
  • 購買重複の法則 Ch6.
  • NBDディリクレ Ch4.

関連情報


2017年6月18日日曜日

トランプ勝利の影にあった「心理広告戦略」

✅ 要約

2016年米大統領選では、ビッグデータに「ビッグ5」等の心理学指標を掛け合わせた心理統計学が本格導入された。FBの行動履歴から有権者の性格、知能、政治的傾向までを精密に数値化。個々の深層心理に訴えかける「マイクロ広告」が、理屈ではなく「情感」を揺さぶる未知の武器として実戦投入された。

戦略の核心を担ったケンブリッジ・アナリティカ(CA)社は、軍事的な心理作戦の知見を応用。浮動票の獲得のみならず、特定の層に対し対立候補への嫌悪感を高め、棄権を促す「投票抑圧オペレーション」を組織的に展開した。10万種もの個別広告を使い分けるデジタル戦略が、僅差の接戦州で勝敗を分けた。

この事態を受け、欧州諸国は「デジタル・プロパガンダ」が民主主義を根底から覆すリスクに強い危機感を抱いている。偽ニュースやボットによる世論操作を法的に規制する動きが加速。有権者の心理的な弱点を突く大衆操作への対策は、現代の選挙における最優先の安全保障課題となっている。


続く選挙を前に欧米メディアが懸念する「CA社」の動き

2016年は2つの大きな政治イベントが大方の予想に反して「ポピュリズムの勝利」という結果となった。英国のEU離脱の是非を問う国民投票と、米国の大統領選だ。反移民および反エスタブリッシュメントに訴え、事実に反するスローガンを織り交ぜたキャンペーンは、「理屈」より「情感」に訴え、成功したといえる。国を二分するようなプロパガンダによって誕生したトランプ新政権は、国際政治に何をもたらすのであろうか、未知数だ。

英国のEU離脱キャンペーンと米国の大統領選挙、英米で展開されたこの2つのキャンペーンには多くの共通点が見られた。その1つが、両方のキャンペーンにあるITデータ会社が関与していたということだ。欧米のメディアではこのことが大きく取り上げられた。

■心理分析に基づく広告手法

テクノロジーの進化は、選挙戦略に変革をもたらしている。1996年の米国大統領選では候補者のホームページができ、2004年にはネットで選挙キャンペーンのイベントが公示されるようになった。2008年はソーシャルメディアが活用され、候補者が大勢の有権者たちと意見を交換し、小口の献金が容易にできるようになった。そして、2012年のオバマの選挙戦ではスマートフォンが普及、ビッグデータを使った最初の選挙ともなった。

4年前のオバマの選挙戦略と、今回のトランプの選挙戦略で決定的に違ったのは、トランプ陣営がビッグデータに心理分析を加え、迷っている有権者たちに、心理分析に基づく個別のマイクロ広告が送られたことだ。その手法が「発見」されたのは、5年前のことであった。

2012年、英ケンブリッジ大学の研究チームがある研究発表をした。研究はフェイスブックの「いいね!」ボタンの結果を68個ほど分析すれば、その人のプロフィールが大体浮かび上がるという内容のものだ。人種、同性愛者であるか否か、民主党か共和党かなど、どれも高い確率で確定することができる。しかし、分析はそこで終わらない。

「いいね!」ボタンを150個、300個と重ねて分析していくと、学歴、知能程度、宗教、酒やたばこを好むか、麻薬を使っているかということから、21歳までに両親が離婚しているかどうか、といったことさえわかるという。

さらには、誰と恋愛関係にあるか、誰が結婚相手であるかということも判明し、カップルの共通の友人関係やスマホでの電話記録、テキストメッセージやソーシャルメディアでの発信内容などを分析すれば、2カ月以内に2人が別れる確率も50%の的中率で予想できるというのだ。

分析の基本は、5つの要素による人格分析である。その5つとは、開放性、誠実性、外向性、同調性、神経症傾向、いわゆる心理学でいう“ビッグ5”(あるいはOCEAN)を基準とした心理統計学(サイコメトリックス)で、コンピューターを用いて分析するものだ。つまり人間の心理、性格を数値化するものだ。

心理学でいうビッグ5は決して新しいものではなく、1980年代からコンピューターによる分析が進められている。1999年から2006年までの間だけでもビッグ5に関する2000以上の研究が報告されてきたが、ケンブリッジ大学の研究は、フェイスブックのデータに注目したところが目新しい。

この研究が発表されると、研究所のメンバーに英国のあるIT企業から協力要請があった。


その会社はSCL社という「情報コミュニケーション企業」だった。会社名を検索してみると、得意分野が「心理分析による選挙キャンペーン」とあり、親会社が軍需産業のひとつとして、イラクやアフガニスタンでサイオップ(心理学を応用した作戦)を使う「IT情報企業」だという。

研究チームのリーダーだったミケル・コジンスキーは悪い予感がし、研究所の所長に相談した。コジンスキーが一番懸念したことは、自分たちの研究が何らかの形で「悪用される」ことであった。懸念は現実のものとなり、この時点ですでに大学の同僚がコジンスキーの研究を「コピー」し、SCL社に売っていた疑いが、のちに判明した。

コジンスキーは研究所を辞職し、カリフォルニアの大学に移籍した。ところが移籍の1年後、トランプが大統領選で勝利したことで、コジンスキーに対する非難が殺到した。彼の研究をもとにしたと思われるデジタル戦略が、英国のEU離脱と米大統領選挙キャンペーンで“利用された”と指摘する専門家が何人もいたからだ(スイスの雑誌、Das Magazin,2016年12月5日号より)。

https://www.dasmagazin.ch/2016/12/03/ich-habe-nur-gezeigt-dass-es-die-bombe-gibt/

■「ケンブリッジ・アナリティカ社」としてトランプ陣営に

トランプの勝利後、大統領選挙キャンペーンで注目されたのは、ケンブリッジ・アナリティカ(CA)社の存在だった。CNNをはじめ、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ウォールストリート・ジャーナル、CBS、ABCテレビなど、米国のメジャーなメディアが一斉に、心理分析にビッグデータを応用したIT企業が、トランプの選挙キャンペーンに参加していたことを取り上げた。

前述のSCL社はその後、社名をケンブリッジ・アナリティカ(CA)社と変更していた。なお、ケンブリッジ大学とは関係がない。

コジンスキーは、現在も、自身がケンブリッジ大学に在籍中に発表した研究が、CA社によって無断でコピーされたと主張している。しかし、CA社はコジンスキーの主張を否定し、独自に有権者の心理分析方法を開発したと述べている。

■個人の心理分析が選挙でも利用された

すでに広告の世界では、ビッグデータによる消費行動の予測が研究され、実用化されてきた。

いまや金融、保険、マーケティングだけでなく、政治や犯罪捜査に欠かせないツールだ。日々、進化しているビッグデータは、データ量が多いほど正確になり、予想的中率が高まる。

現金利用が少なくなり、消費活動がネット注文、クレジットカードやメンバーカードで行われることが多くなった米国では、消費者の行動を追跡・集積しやすくなった。消費者保護を専門とするある弁護士によると、米国のデータブローカーの大手、アクシオム社は、世界中で7億人分のデータ、年間500兆件の消費活動データを保有しているといわれている。


消費者の行動を先読みすることをある程度可能にするのがビッグデータであるとすれば、有権者の行動も消費者と同様にとらえることも可能だ。どのようなテーマに関心を持ち、どういうことに対して不満を持っているか、宗教は何か、また信心深いか、友人はどういった人か、銃を所有しているか、不動産を持っているか、移民が増えることに対して不安は持っていないか、精神状態は安定しているのか、家族生活はどうかといったことだ。こういった個人の心理を分析することが、トランプの選挙キャンペーンで応用されたのである。

なによりも選挙チームにとって有効なのは、心理分析を加えることで「どういうグループが説得されやすいか」がわかるようになったことだ。心理分析を取り込んだビッグデータは、「特定の人格を持った人の検索」を可能にした。

■大統領選の3カ月前からCA社が参画

近年の選挙では、2人の対立候補への支持者がほぼ均等に分かれ、僅差で決まることが多い。米国の有権者も、選挙ごとに投票する党を変える「スイング・ヴォーター」をめぐり、選挙の最終段階ではどちらにでも移行する可能性がある票を獲得しようと熾烈な戦いとなっている。

米国では大統領選挙を3カ月後に控えた時点で、共和党選挙対策本部で3つのデータ企業が対策を練っていた。そこに、新たにCA社のデータ専門家が加わった。

9月から選挙キャンペーンが本格化すると、選挙チームはトランプの選挙サイトや広告を10万種類用意した。ターゲットにしたのはミシガン州やオハイオ州など、自動車産業や鉄鋼業が衰退している「ラスト・ベルト」と呼ばれる地域。選挙ごとに票を投じる党が代わる浮動票が多い、非都市部白人の有権者たちに注目した。

さらに力を入れたのが、どちらの候補に入れようか迷っていると思われる、女性や黒人などの有権者たちに対する「投票抑圧オペレーション」だった。例えばヒラリーに対して好意的でなかった人々をビッグデータを使って「検索」。電子メールなどで、そういった人々に、投票の棄権を後押しするようなメッセージやマイクロ広告を送った。

また、選挙チームは心理分析のデータに応じて、数種類の「投票抑圧広告」を用意することで、選挙キャンペーンにうんざりした有権者が投票に行く意欲をそぐ方法を用意していた。

ターゲットにされた「説得される可能性がある」有権者のグループが多く住む地域では、人気テレビ番組の間に選挙広告を織り込んだ。それは、「トランプに投票してください」とあからさまに訴える広告ではなく、対立候補のヒラリーへの偏見を高めるような心理広告だ。ネット上のニュースフィードでも同じような動画広告を送り続けた。

例えば、あるビデオ広告はこうだ。ヒラリーの選挙広告の撮影現場で登場する女性の黒人が「ヒラリーは、正直で信用できる……ちょっと待ってよ、こんなこと言えない」と言う。それに対して「だって君は女優じゃないの」と言う声がすると「でも信じてないことなど言えない」とその女性は席を立ち、「ヒラリーが正直で信用できるなんて、いいかげんにしてよ」と言う。こういった広告を黒人女性の有権者に送るのだ。


ダイレクトメール、テレビ広告、スマホ向けのメッセージなど、有権者へのアプローチの方法を決めるにもビッグデータと心理分析が役立だった。

訪問勧誘の際は、独自に開発されたアプリであらかじめ訪問先の人物プロフィールを見て、どう話を進めるかなど、有権者のタイプ別に、セリフも用意されていた。

トランプ勝利後、CA社のアレクサンダー・ニックス社長は、独ハンデルスブラット紙のインタビューで、「CA社は米国人有権者2億3000万人に関するデータを持っている」と豪語し、「プロパガンダはいつの時代もあった。2億人の有権者を説得するのは難しいが、接戦では少人数をターゲットにしたマイクロ広告の効果がある」と語った。

■大統領選など控える欧州は「警戒」

2つの選挙キャンペーンでポピュリズムが勝利し、その背景にCA社のような会社の影響があったことに対し、ドイツの公共放送ARDやフランクフルターアルゲマイネ紙(FAZ)など主要メディアは「フェイスブックをもとにした心理学分析によるプロパガンダ」がドイツでも行われる恐れがある、と大々的に報道した。

ニックス社長は、「選挙キャンペーンの専門家、データサイエンティスト、そして心理学者を備えた戦略は、これからの選挙キャンペーンに欠かせない、請われればどこへでも参じる」とハンデルスブラット紙で語っている。

2017年はフランス、オランダ、ドイツと、EUの中核を成す国々の総選挙が控えている。この3国では、民主主義の脅威となるポピュリズムが選挙結果に影響を及ぼすのではないかと警戒されている。

ドイツのメルケル首相も9月の連邦選挙に向けて「偽ニュースやソーシャルメディアにおける操作」に対して警告している。ロシアによるソーシャルメディア操作、ハッキングも懸念され、個人データ保護が強化されるよう、ドイツ政府はEUにも働きかけている。

フェイスブックに対しては、昨年、ヘイト・スピーチと思われる発言や偽ニュースが流布したということで、ドイツ人の連邦議員やシリア難民が訴訟を起こしている。このことを受け、フェイスブックをはじめとするソーシャルメディアに対し、偽ニュースと判断された書き込みやシェアは、24時間以内に消去しなければならないという義務が、EU指令によって課せられることになった。

CA社は、フランスの右翼マリーヌ・ルペン、ドイツで急躍進しているドイツのための選択肢(AfD)党など、大衆操作を狙った右派ポピュリストの選挙キャンペーンに加担する可能性があると指摘されている。有権者の心理的な弱点や不満を利用するとも指摘されているのが、CA社の得意な手法の一つだからだ。

AfDは、党の支持者が実際より多く見せるための操作も行っていると言われている。それは、ボットによるコメント増、少数の人間が複数のフェイスブック・プロフィールを使ってAfDのメッセージを増やしているといったことだけではない。フェイスブックの「いいね!」ボタンを仲介業者から「買っている」という疑いもある。

フェイスブックの「いいね!」ボタン、ツイッターのコメント、ユーチューブのアクセスクリック数など、「ソーシャルメディア対策」として、ファン数を増やすため、例えば、「いいね!」ボタンを数日のうちに1000個売る「IT業者」がいるのである(ドイツの公共テレビ局、ZDFのドキュメンタリーより)。

https://www.zdf.de/dokumentation/zdfinfo-doku/hass-100.html


AfDの「いいね!」ボタンやコメントなどを分析したある研究者は、シェアリンクや書き込みが、米国で行われているものだと指摘している。その背後にはトランプ支持者も多く、右翼の支持者は他国の右翼も支援するという、まさにポピュリズム・インターナショナル的な動きが認められるという。

フランスとドイツは個人情報保護が米国より厳しい。特にドイツはメディア操作とプロパガンダによる選挙で独裁政権が成立したという苦い歴史の経験を忘れていない。ドイツではヘイト・スピーチに対する法律も厳しく、公の場で右手を高く上げるヒットラー敬礼は、民衆を扇動しているということで、刑法上、罰せられる対象となる。

難民の流入やテロの危険を利用した偽ニュースやプロパガンダ、ヘイト・スピーチによる大衆操作に対してどう対応するべきか、民主主義が最大限に試される選挙となることであろう。

(文中敬称略)

福田 直子

東京生まれ。子供の頃、ワシントンDCで過ごす。大学卒業後、ドイツの大学(エアランゲン大学)にて政治学・社会学を学ぶ。帰国後、外資系企業、新聞社を経て出版社に入社。ニュース雑誌の編集者としてワシントン情報などを担当。著書に、『大真面目に休む国ドイツ』(平凡社)、『日本はどう報じられているか』(新潮社)など。近く『観光コースでないワシントン』を出版予定。現在フリーランス。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/012000544/?P=1

(2017年1月メモ)



2011年6月17日金曜日

岡康道の苦言と広告業界の体質

岡康道の苦言

  • 多くの人に好意を持ってもらいたい、嫌われたくない
  • 嫌われそうな要素は最大限排除
  • すべての人からそこそこ受け入れられそうな仕上がりに
  • どこで見たことのある内容に落ち着く

広告業界の体質

  • AIDMA時代から広告業界は思考が硬直化している
  • サミュエル・ローランド・ホールが言ったのは1920年代
  • 100年も変わっていない

フレッド・アレン(アメリカのコメディアン)いわく、

  • 99%の汗(パースピレーション)と1%のひらめき(インスピレーション)になぞらえて、
  • 広告は85%のConfusionと15%のコミッション

ジェフリー・J・フォックスの8つの広告禁止用語

  1. 私、私たち
    • 他人の企業にわざわざ注意を払ってくれる顧客などいない。
    • 顧客は、自分のことを考えるのに精一杯である。
    • 私、私たちの代わりに、ブランド名か企業名を使おう。
    • 客観的なコピーを作るように心がけよう。
  2. 違い
    • 「当社は違います」こんな見栄っ張りの宣伝をあちこちで見かける。
    • え、違いは何かって?
    • 「違い」をアピールしたければ、きっちりと「違い」を説明すべきだろう。
  3. ソリューション(解決策)
    • 問題に対するソリューション以外に何を売るというのだろうか?
    • 広告では具体的な解決方法を伝えよう。
    • 例えばあなたの製品が水漏れのトラブルを解消するなら、「ドリップストップは水漏れを解消します」と言うべきである。
    • そうすれば、顧客は自分に必要な製品かどうかを判断してくれるだろう。
  4. クオリティ(品質)
    • お粗末であれ、高性能であれ、品質のない製品などあり得ない。
    • 品質を評価するのは顧客の仕事である。
  5. テクノロジー(技術)
    • テクノロジーを活用していない製品などあるのだろうか?
    • 「ハイテク」などというものは存在せず、古い技術と新しい技術があるだけである。
    • シンバルを作るためには300年来の技術が使われるし、ワインを造るためには1000年来の技術と最新の技術を組み合わせている。
    • 顧客がお金を払うのは、技術ではなく、技術から得られるものに対してである。
    • 仕組みを知らなくてもみんなが携帯電話やファックスを使っているのだ。
  6. 生涯(一生)
    • 「生涯価値」「一生もの」が典型である。
    • ハエと人間ではずいぶんと寿命が違うが、どちらの長さを意味しているのだろうか?
    • お好きなように解釈してください。
  7. 本物
    • 「これが本物です」が典型である。
    • 本物とは何だろうか?
    • 顧客が魅力を感じると思うのなら、もっと具体的に書くべきだろう。
  8. 最上級の形容詞
    • 例:最高の、最善の、最も優れた、最適化した、最小化した、最も速い、最も明るいなど。
    • 中身のない形容詞ではなく、数字を使おう。
    • 事実とデータを使うのだ。
    • 事実こそが雄弁に語ってくれる。

ネット広告がクライアントに敬遠される理由トップ10

(アメリカの話、2006年時点)

  1. ブランディングにならん
  2. マスリーチじゃない
  3. オフラインのセールスにつながらない
  4. TVがプライマリー
  5. TVの方が効果もインパクトもある
  6. オンラインは若者だけだ
  7. すでに自社サイトがあるのだよ
  8. 我々はセールスチャネルではないのだよ(マックの場合、FCが予算を持ってたりする)
  9. 所詮オンラインとオフラインは違うのだよ
  10. 単に好きじゃないから

代理店、clientのtraditionalな習慣を変えさせる

  • データがあると、代理店もお金を取ってきやすい
  • CPGはまだまだ低い 1$の広告費で何本のコーラが売れたか、という発想

過去の成功事例が、変化を起こさせない

  • 以前は車を買うのにディーラーに5.5回は行ってた
  • いまや、情報はオンラインで。 ディーラーよりもカスタマーの方が賢くなっている
  • 20%の時間をオンラインで消費し、5%のお金をオンラインで使う

(2006年4月、2009年7月10月、2010年1月10月メモ)



2010年3月25日木曜日

マーケティング 広告

好きにさせる(広告の話)

  • 気づかせる
  • 好きになる(不快にさせない)きっかけを作る
  • 好きを持続させる要素を積み重ねる
  • 離反させない

6つのC

  1. communications コミュニケーション
  2. connectedness つながり
  3. common experiences 共通体験
  4. content コンテンツ
  5. commerce コマース
  6. cool experience 楽しめるもの

新規カテゴリー商品の拡販工程

  • アテンション、啓発
  • 定着、習慣
  • リピート、ロイヤルユーザー化

商品カテゴリーを振り向かせる空気を醸成する

  • 空気清浄機は昔ならまったく必要とされていなかったカテゴリー、ポカリスエットも。
  • なんだかものすごく大切なもの、重要なものなんだと消費者に認識させることで新しい市場を作り出したり、停滞した市場の拡大ができたりするのかも

ジャック・セゲラ(フランス人)の名言「広告とは事件を起こすことだ!」

現状や現実や事実が変化しなくとも、認識が変化すればビジネスになる(空気清浄機とか)

大きな進歩が起きにくい世の中、業界ならよりうまくはまるかも

(2009年4月、2010年1月3月10月12月メモ)




making mobile ads that work

実利的で真剣度の高いもの

情報量は少ないが、消費者の内面にある事実を呼び覚ますきっかけになりうる、検討中の商品は自分とのつながりが強いなら、人々はその情報を心にとどめている可能性が高く、広告により思い出す可能性も高い

真剣度が高いほど情緒的ではなく認識的に処理する

FCBの広告プランニングモデル

  • 思考 x 高関与: 自動車、住宅
  • 思考 x 低関与: 食品、家庭用品
  • 感情 x 高関与: ジュエリー、ファッション
  • 感情 x 低関与: アルコール、お菓子

広告人になるために

ジェームス・W・ヤング

  • familiarizing 広告はよく知らせることにある
  • reminding 想起させることにある
  • spreading news ニュースを広めることにある →ニュースとして広める
  • overcoming interests 慣性(無気力)を克服する →無関心を打破する
  • adding a value 価値を付加するためにある

新聞の特性

  • 一覧性
  • 詳報
  • 解説性
  • 再読性
  • 可搬性

(2015年4月メモ)




広告の表現

効かない表現(いずれも抽象的だったり偉そうだったり)

  • 安い、人気、ヒミツ
  • リニューアル
  • なじみの薄い単語
  • ○○する(断言口調)
  • 詳しくはコチラ
  • 詳しくはHPをご覧ください

効きやすい表現

  • ○○しよう
  • 比較
  • ランキング
  • 時期、金額が明確
  • 漢字よりもカタカナ
    • 本音→ホンネ
    • 目立ちやすい
    • 漢字だと一般名詞に紛れやすい
    • スキマが生まれて見やすくなる

広告仕様の文字制限から無理矢理に漢字の羅列にすると、

  • 文字数は減るが、伝わりにくく、目立ちにくくなる
  • 文字数減らしは、制作者の自己満足になりがち

虚心坦懐で眺めてみて

  • クリックしたくなるか
  • 目を引くか
  • 興味を引かれるか
  • オッ!と思うか

(2011年12月メモ)




広告の意味の変化

  • とかく考えなくてすむ世の中になっている
  • 記憶する必要がない
  • 検索すれば分かる

広告でいうと、

  • 記憶する必要がない
  • 店頭の影響力が相対的に落ちている
  • 従来は、忘れられたら店頭の力で、他社もよその客を奪い取れた
    • 広告打たなくても、店頭だけ力を入れてれば、コバンザメ戦略でそこそこ売ることができた

忘れたら

  • 店に行く途中で検索すればいい
  • 家のPCでみっちり情報収集してから出かける
  • 調べやすいツール、サービスを提供する
  • 調べやすい手段をメーカーは用意してあげる

ブランディングというよりは、

  • シンプルな表現で検索しやすい、
  • 思い出しやすい(忘れにくい)広告を

ただしこれはすっごく欲しいと思わせる商材前提の話。どれでもいいや程度の商材だったら、やっぱり店頭が強いかも(価格訴求で勝てちゃうとか)

(2010年10月メモ)




ディスプレイ広告をよりクリックさせるには

  • 具体的なメリットを強調する
  • ユーザーの行動を促す
  • KEYになるワード、フレーズを原稿に含める
  • 複数の原稿で試してみる

ディスプレイ広告のアピールポイント

グーグルが日経BPに出してた、こう使ってねというガイダンス的広告

  • 消費者理解 米大統領選に見る変化
  • 仮説思考 日よけと田植えの関係
  • 集客力向上 とりこぼしの防止
  • リーチアウト 潜在顧客とのコンタクト
  • 絆の強化 エンゲイジメントとは
  • 効果検証 CPA至上主義からの脱却
  • 知見の活用 インターネットの会社活用

(2009年6月、2010年3月メモ)




クリエイティブに求められているもの

  • 伝達力
  • 新奇性
  • 芸術性

どれかに偏り過ぎてもどれか欠けててもいけないよね。で結果売上につながらないと。

カヤック鈴木さんいわく

  • 話題になるクリエイティブ 話題にしたくなる、しやすい
  • 機能するクリエイティブ いわゆる効く広告、機能的に一番望んでいるもの
  • モノが売れるクリエイティブ トライ&エラーの時期なのかも

クリエイティブ指南

  • 世界観訴求を追求するあまり、商材のアピールがおろそかになると
  • 何の広告か分かりにくくなってしまい、クリックにつながりにくくなる

ネットは能動的なメディアのため、どんなアクションが求められているのかがわかりやすいほうがよさそう

利便性、機能性を伝えやすい商材(自動車など)とそうでない商材(消費材)

売り手と買い手のギャップがクリエイティブで埋めきれていない

  • 音楽のAメロBメロみたいに、アニメーションも途中途中でガラッと変わった方がよい
  • のめーっと流れてたら注意が向きにくい
  • 色やストロボでもいいから変化をつけないと

テレビCM流用だとバナーブラインドネスが起きやすそう

  • ナレーションで注意を引きつけることができない、
  • 画で代用しないといけない

テレビCMは15秒のコミュニケーションが担保されている

  • ネットは15秒以上にとれるときもあれば、0秒の可能性もある
  • 一瞬で心に響かなければ終わり

たぶん特徴やポイントがいくつかあって

  • 「いずれか」を満たしていればいいんだろう
  • 「すべて」を満たす必要はなさそう
  • 総合点である一定の閾値を超えればいいんだろう

リッチな広告

  • 本当に買いたい人、今すぐ買いたい人は、バナーがなくても、自分で検索してでもサイトにたどり着くし、
  • サイトの作りがどんなに見た目が汚かろうと、構造が分かりにくかろうとなんとかたどり着くし、なんとか買うだろう(脱落率は高いかもだが)

となると、キレイな広告、ステキな広告、リッチな広告は何のためにあるのか?

  • ただちょっと興味を持っただけ、
  • なんとなくサイトをのぞいてみたくなった、
  • 本当は買う気なかったんだけどさっていう軽い気持ちの人たちに、買う可能性を広げられそうだから、か!

エキスパンド広告

  • 画面いっぱいに広がるflash
  • 容量やディザリング?レンダリング?を気にしてアニメーションがのんびりだったりする。
  • わざとそう作ってるんだけど、結果的に動作が重いとかんちがいさせてるかも。

勝手にエキスパンドするのはまだ許せるかもしれないが、

  • コンテンツ見るには、closeというアクションが必要になる。
  • そのアクションをオレ(ユーザ)にやらせるなよ、ということでイラッとするのかもしれない。
  • 動画のリプレイとか音声ONOFFとかでクリックを必要とするのはまだ許容範囲内なのかもしれない。
  • 一方で、クリックアクションするというのは、リンク先に飛ぶという認識が強いのかもしれない。
  • 少し話題ずれて、サイト自体の安心感と広告の占有感の関係性とかも影響するのかも。

結局、

  • エキスパンド広告ってネガティブなリスクをどこまで許容できるか次第。
  • ハイリターン(ハイポジティブ)を取りにいくのなら、どうしてもある程度ネガな面も出てきてしまうことは覚悟しないとね。

ネット広告の利点

  • 消費者と会話のできる広告である
  • テレビCMや雑誌広告にはできない
  • インタラクティブだとちょっと言い尽くされた感じなので

消費者がアクションを選択できる広告

  • もっと見たい、大きくして見たい、詳しく見たい
  • 逆もあって、見たくない、小さくなって欲しい
  • と個人個人の欲求に応じて、個別のアクション対応ができる

自分が商品を買う時に、

  • そのブランドと会話をしたい、
  • もっと知りたいという欲求
  • その欲求に応えやすいのが(個別対応できるのが)ネット広告のいいところ

(2007年8月11月、2009年8月10月、2010年4月メモ)




気まぐれコンセプト

  • 商品を生産して市場に売り出す会社、つまりメーカーは、一部の社員の思い込みと勘違いから、しばしば、何の取り柄もない商品を命がけで生み出します。
  • しかし、そんな商品でも、とにかく売らなければ社員たちは食べていけません。
  • 実は、何の取り柄もないダメダメな商品でも、売る方法はたくさんあります。
  • 他社より値段を下げる、派手なパッケージにする、オマケをつける等々
  • そういった方法の中でも、最も有効なのが広告です。

広告とは、メーカーが生み出すダメダメな商品を、消費者にとってさも魅力的なものであるかのように見せかけ、販売店のキャッシュレジスターを鳴らしつづけさせる、現代の魔法なのです。

誤解

  • いいものは使用される という誤解
  • いい広告なら売れる という誤解
  • いい商品なら売れる という誤解

(2009年4月、2010年1月メモ)




購買プロセス

  • 認知 知名、理解
  • 情動 好意、選好、確信
  • 行動 購買、検索、サイト訪問、情報発信

購買行動とは企業への投票である

消費の変遷

差異から体感へ

  • 差異: いばれる消費、名前だけでよかった
  • 体感: 優れた体感、使用感、満足感を得られないとダメ、名前だけじゃダメ

ただしやっぱり価格コンシャスな商材というのはあるので、その場合は安ければいいので、コストパフォーマンスで戦っていくことになる

情報氾濫社会

  • 情報を消費するだけでお腹いっぱい
  • 満腹になるから購買まで至らないのかも?

消費価値観の変容

  • 安く賢く買うことが素晴らしいという価値観に
  • 高級ブランドを人柱みたいに買うのは流行らないのかも?

価格コンシャス

  • 以前は大量生産大量消費、いつかはクラウン
  • 強い所有権がない、持たない消費(シェアリングエコノミー)
  • 消費者の生活防衛意識の高まり、消費者心理の冷え込み
    • 資源・エネルギー、BRICS、イスラム教、オバマ、高齢化、温暖化、金融危機、世界不況

ブランドジャパン

2010ランキング ブランドジャパン企画委員会特別顧問 電通顧問 米プロフェット副会長 デビット・アーカー

  • ライフスタイル提案型 ハンズ、無印
  • 機能をウリ ユニクロ、セブン

ブランドの「機能」を重視、機能性に価値を見いだす

  • 昔 クラス感 クルマ、時計
  • 今 際立った特徴を備えているか

高価格でなく高価値

  • Valueの定義はひと様々だろうが、
  • ソーシャルな技術への触れ合いが若者では多いから、
  • パナソニックよりは任天堂、Googleの方がランクが上になる

価格競争

  • 価値や機能がはっきりしてるものに支払ってる部分は小さくて、わけのわからんものに払っている部分が大きい
  • 価値が明確だと、市場での価格競争にさらされるため、取り分が小さくなる

役に立たないものでも魅力的であることがアピールできれば

  • 満足感が得られるんだよと説得することができる
  • 高くても買ってもらえる→利幅がでかくなる

金を出す人には高く売る

  • お金を使うことにステイタスを感じる
  • 社会的責務を負っている、義務を感じている人には高く買ってもらう(ノブレス・オブリージュ的な発想)

面倒がバリューに

面倒や手間をかけることがValueを生み出す

  • すごくたくさんある階段、部屋から露天風呂までの距離
  • 風呂そのものでなく、途中経過も楽しめる
  • 過程を楽しむ

そして面倒や手間をかけることが労働市場を作ることもある

ネット社会の息苦しさ

  • ネットで調べればすぐ分かる
  • ムダなことが許されない
  • 息苦しい、ムダを楽しむことが許されない(Twitterは140字制限のせいかちょっと許されてるような)

手作り志向

  • 不景気だから時間があるではなく
  • IT化が進んだことにより余暇時間が生まれた、という面もあるかも
    • 時間があるから娯楽産業が伸びやすい
    • でもお金がかかる
    • 時間つぶしになり、役立つ実用的なもの
    • それなりにお金をかけただけの価値、使い道が生まれるもの
    • 情報収集も含まれるからネット利用時間も増えるかも + エコ志向、手作り → マイマスク作りに走るのかな

(2009年9月、2010年3月4月5月10月メモ)




日本の広告費

電通2007年 電通総研2007-2011年のインターネット広告費に関する試算

  • 4マス 3兆5699億円
    • テレビ 1兆9981億
    • ラジオ 1671億
    • 新聞 9462億
    • 雑誌 4585億
  • オンライン 4534億円(PC 3979億 モバイル 556億)
  • オフライン(SP) 2兆7886億円(店頭、イベント)

(2008年4月メモ)




広告の宿命

岡康道いわく、広告の持つ宿命というか属性というか、広告が効いていないかどうかはわからない、永遠に。

(2008年1月メモ)




広告の3つの役割

広告リレーション理論

  • 販売促進機能 短期的な売上増目的
  • コミュニケーション機能 ブランドへの共感を高める
  • リレーション機能 顧客との関係性を構築

価格弾力性と広告弾力性

  • 値引き販売分の値引き分は損失なのだが、会計には現れない、でも広告は見えやすい(広告費は切り詰められやすく、割引販売に流れやすい)
  • 販促費は一般管理費に含まれたり、POP制作費は広告費に含まれたりしてますます見えにくい

顧客接点の強化

  • 広告媒体をコミュニケーションツールとして使う
  • 如実な結果が出やすいブランドはえてしてもともと宣伝予算がいっぱいある
  • 一方、あまり予算がないブランドは如実な結果が出にくい
  • とはいえ、こうしたあまり予算のないブランドの方がネット向きという現実もある

広告制作費一例

  • 1キャンペーンのグラフィック広告1,668万円、うち写真撮影と修正に724万円
  • テレビCMと連動した広告、新聞全国15段、交通広告B0版ポスター4連、中吊りワイド4連、駅柱巻き、車両ラッピング出稿のケース(広告制作料金基準表2009-2010)

各種団体

  • 主協 広告主
  • 制作会社連盟 制作会社
  • 業協 代理店・広告会社

(2006年5月、2007年11月、2009年7月10月メモ)




マーケティングの難しいところ

  • 自分ならうまくできる、と誰もが思えてしまう(野球の監督みたいな)
  • インフラを固める
  • 長期的視点でブランドを構築する
  • リスクに挑む
  • 長期的に勝利を収める手腕を発揮しつつ、目先の成果も達成する(プロスポーツチームと同じ)

マーケティングの世界でよく言われる言葉

  • ファーストムーバーアドバンテージ 最近だとブルーオーシャン戦略
  • ポジショニング
  • セグメンテーション
  • 3つのラダー
  • トップ2つだけが生き残る
  • ブレイクポイント

MECE

  • Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive ミーシー、ミッシー
  • 「相互に排他的な項目」による「完全な全体集合」を意味する言葉
  • 漏れなくダブりなく

マーケティングとは

心の中の場所を取り合うゲームである Al Ries & Jack Trout

PRの仕方

  • 早く広げるか
  • 長く広げるか

(2008年9月12月、2009年5月メモ)




インタラクティブ広告での自主規制ルール

インタラクティブ広告での消費者のプライバシー保護を目的とした自主規制ルール byアメリカの広告業界団体

  • Education 教育 BT広告のメリットなどを啓蒙
  • Transparency 透明性 データ収集・使用の事実を明示
  • Consumer Control 消費者による管理 データ収集・使用の可否を消費者に委ねる
  • Data Security データのセキュリティ 集めたデータの安全性確保や消去を保証
  • Material Changes 変更時の注意 データ収集・使用の方法の変更を事前に通知する
  • Sensitive Data 注意を要するデータ 13才未満の子どものデータに留意する
  • Accountability 説明責任 監視・報告に努力する

アメリカの団体

  • 4A's American Association of Advertising Agencies
  • ANA Association of National Advertisers
  • DMA Direct Marketing Associations
  • CBBB Council of Better Business Bureaus
  • IAB Interactive Advertising Bureau

(2009年7月メモ)




ブランドの強み

  • いったんブランドが消費者の頭の中にすみつくと、なかなか変化しない
  • 長い年月を経て作られたイメージは、なかなか「もうダメになった」に変わらない。ゆでガエルみたいなもの
  • しばらく放っておいてもブランドの威力はかなり継続する、ブランドの強みでもある
  • ブランドイメージと現実の商品との間にギャップがあってもしばらく持ち応えられる
  • つまり、今が変革の時だ!ってときにはすでに手遅れ

→継続的なイノベーションが不可欠、シルバーバレット、スマッシュヒットが親ブランドの再構築にも貢献する




ブランディング今昔

山本直人談

  • 昔のブランディング 競合商品が値引きしても、それに耐えられる商品にすること
  • 今のブランディング このブランドなら安くても安心かなと思ってもらえる商品にすること

値下げは商品価値を下げるマイナスの付加価値ではなく、このブランドならこの企業なら大丈夫というプラスの付加価値である

ブランドの語源

  • 古期スカンジナビア語
  • 牛の焼き印 他人の牛と区別するため
  • 中世の陶工 自分の作品というマーク

(2007年10月、2008年12月、2009年3月メモ)




デジタルサイネージ

  • メディア
    • 接触するであろうユーザーの接触態度が想像しやすい
  • デジタルサイネージ
    • 場所によって違う、購入に結びつきやすい場所もあれば、遠い場所もある
    • 場所の価値を理解していないと。イベントプランニング的発想

枠売りかそうでないか

  • メディアビジネス 広告枠を売るという発想
  • オーディエンスビジネス 我々はオーディエンスを提供しているんだ

コンビニはメディアだ

  • クーポンやくじ引きもサンプリング兼プロモーションなのだろう

NECのPanel Director

  • 性別を90%の精度で判別
  • 10才刻みの年齢を70%の精度で判別

機器メーカーが流通業者やビルオーナーに直接機器販売

米国デジタルサイネージ事情

  • ウォルマート 視聴者数で言えばテレビ局ネットワークと同水準
  • 広告会社が自らデジタルサイネージに取り組んでいる

サイネージの特徴的な(たぶん。。)

  • 蓄積型データ、ストリーミング配信
  • 情報提供、広告媒体

デジタルサイネージコンソーシアム

  • 指標ガイドライン、システムガイドライン策定とかしてるらしい
  • アイシテとか

(2009年3月4月7月メモ)



DAGMARとロシター・パーシー

DAGMAR
Defined Advertising Goals for Measured Advertising Results
広告目標(広告効果)をコミュニケーション課題(知名、理解、購入意向、行動など)で測定しよう、売上やシェアは別もので考えるべきだ という考え方

広告主から広告会社へ売上貢献についての説明を求める
↓
製品の売上・シェアには、広告以外の様々なマーケティング要素(4P)が影響しており、広告だけで保証も説明もできない
↓
広告主・広告会社間で、認知度、理解度、欲求度などのゴール(目標、指標)を設定し、それを達成・測定しようという考え方

traditional agency 4媒体
marketing agency SPキャンペーン、SPメディア、SPツール
上だけじゃ売れないので、下もやる
↓
IMC Integrated Marketing Communication 2つのギャップを埋めることで、より広告効果をアップ!
↓
4Pから4Cへ Consumer Cost Convenience Communication
↓
ブランディング 長期的成果←→短期的成果(売上・シェア)
↓
one to one 効果よりも効率重視、レスポンスを重視、クリックレートとか
↓
アクティブユーザもじきにスリープする。常にアクティブユーザが必要。
↓
通販系の会社ほどマス広告(ブロードリーチ系商品)が必要

売上・シェア=マス広告量要因(出稿量・形態とか)+マーケティング要因(4P、4C)+クリエイティブ要因(測定不可)
↑
マス広告量要因だけで測定可能となる 後ろ2つは誤差項としてとらえる/別で考える/別で測定


ロシター・パーシー
関与度 解消      報酬
低関与 洗剤、風邪薬  化粧品、ビール    周辺情報(ネーミング、タレント)影響大
高関与 保険、住宅   自動車、ファッション 中心情報(製品自体の機能、性能)影響大

情報(解消:今のリスクを解消する)
変換(報酬:得ることで自分の生活をより豊かにする)  

洗剤、風邪薬、花粉症対策マスク、アスピリン
飲料、アイスクリーム、化粧品、ソーダ
保険、住宅、高性能PC
自動車、ファッション、休暇

(2006年5月メモ)