「ベイズモデリングによるマーケティング分析」照井伸彦
https://www.amazon.co.jp/dp/4501623500
タイトル通り、ベイズ統計モデリングの手法をマーケティング場面に活用することを目指した本
難解な点は
- ベイズやモデリングに明るい人には、マーケティングの説明が薄い
- マーケティングに明るい人には、ベイズやモデリングの説明が薄い
両方明るい人にはちょうどいいが、そんな人はそうそういない
違う表現をすると、
- 数式がバンバン出てくるので苦手意識がある人には向いてない
- プログラミングのコードは出てこないので写経したい人には向いてない
消費者行動場面を、ベイズ的観点からモデリングしてみる際の手順をちょっと知ってみたい人にはおすすめ
書かれてることを自分の中で咀嚼して応用が効かせられる人にもおすすめ
「広告マネジメント」木戸 茂
https://www.amazon.co.jp/dp/4254295073
マーケティングをデータに基づいて科学的に意思決定する際の手法や応用手順を体系的に紹介するシリーズ書籍
テレビや紙の媒体でかつて実際におこなわれてきた、以下のような統計的、計量的手法によるモデル構築と検証結果を説明
- 広告予算配分の最適化
- 各媒体のリーチ推定モデル
- 広告認知率の推定モデル
- 広告効果の因果モデル
- ブランド連想と広告評価の因果モデル
広告の短期的効果と長期的成果を区別したり、企業ブランドと製品ブランドを区別するなど、シンプルなモデルを目指してるのは好感持てる。広告の継続出稿有意義性を後押しする材料にも使いやすそう
GRPのような広告につきものの説明変数だけでなく、同一市場内での競合との広告シェア、自社の値引率、自社の相対的なシェア、平均購入個数、継続購入率、市場自体の成長率、市場が寡占的か激戦区かなども変数として採用しており、広告出稿に閉じた話に終わらず、ソリューション全体の提案として使いやすい
プリファレンスという1つの説明変数で購買予測するUSJ森岡モデルに比べて、本書はプリファレンスに集約してしまう前の段階、すなわちブランド・エクイティの説明変数が具体的でわかりやすい
またマーケティング全般というよりは広告業界視点で語られている点は、広告業界関係者にはとっつきやすく感じられるだろう
数学的方面からのアプローチや、サイエンス方面からの理解を深めたい人にはおすすめ
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