2015/4/18 13:00-17:20
関西大学千里山キャンパス
第3学舎4号館D401
「感情と無意識」
IPANATを用いた感情測定 Implicit positive and negative affect test
下田俊介 東洋大学
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/pdf/es01_1/74-80.pdf
IPANAT
ポジネガ感情の潜在測度
本人に自覚されず感情を測定、質問紙で実施可能
社会的望ましさなどの意識的な歪曲をうけにくい
感情を無意味綴りに転移させる
人工語だと教示する、直感的に回答しろ
感情プライミングという考え方
感情語得点を算出
6種類の感情語の得点算出
ポジネガの感情得点を算出
信頼性と因子的妥当性
状態的感情 個人内、環境からの刺激によって生起
特性的感情 ポジネガ感情への慢性的なアクセスしやすさ
誤差
人工語がどのような気分を表しているかを想像しながら回答してもらう
顕在尺度みたいに明確じゃないから、IPANATは目的をボカして使うのに向いてそうだよね
顕在尺度だと要求特性、今こうしてるから、こういうの見たから今はこういう気分なんだろうと、勝手に都合よくマインドを変えてくれる、が影響しやすい
単純接触効果と無意識
川上直秋
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/pdf/es01_1/81-86.pdf
我々の好意はどこから来るのか
すばやさ 活動性
つよさ 力量性
単純接触効果 mere exposure effect
対象への反復接触が、その対象への好意を増加をもたらす
基礎的知見
文字や顔写真、図形など、あらゆる対象において生起
接触回数と好ましさは右肩上がりの比例関係
反復接触という基礎的な情報処理が、好ましさという感情と結びつく
単純接触効果における無意識
刺激の閾下提示(閾下単純接触効果) 入力における無意識
潜在指標を用いた測定(潜在的効果) 出力における無意識
本人の自覚を伴わない無意識現象
・多様な側面に触れる
単純接触効果の般化
実際に接触した刺激に留まらず、同じカテゴリに属する未接触刺激の好意度も上昇(Gorden & Holyoak, 1983; Smith et al., 2008)
白人という共通性に基づき効果が般化
単純接触効果は、単に刺激の物理的特徴に依存した現象ではなく、より高次の社会的認知プロセスを含む現象
・接触を日々積み重ねる(累積的効果)
5日間連続(20回x5日)100回と、1日で100回接触
接触直後は、いずれの条件(集中/多面、集中/単一、累積/多面、累積/単一)においても単純接触効果が生起、特に集中的な接触が最も強い
集中接触では1ヶ月後で効果が消失
累積接触では、直後の効果が3ヶ月後まで持続
・異質なものと”適度に"接触する
多数の典型例に、少数の非典型例が混ざった場合に効果が最大化
急激な変化よりも、緩やかな変化の方が好まれる
・行動が理解しやすい(行動の一貫性の効果)
閾下での系列提示からストーリーを無意識に知覚
変化の中から、時間的、空間的な連続性を抽出
単純接触効果が生じたのは系列提示のみ
ランダム提示は、単純接触効果を抑制
・誰かと話して好きだとわかる(潜在的効果の顕在化)
潜在指標のみで単純接触効果が生起
閾下での単純接触は、潜在的次元に強く影響を及ぼす
同じ刺激に接触した者同士が相互作用をおこなった場合のみ、顕在指標でも単純接触効果が生起
情動反応が学習過程に与える影響とその特徴
渡邊言也
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/pdf/es01_1/87-92.pdf
我々は自分自身を常に環境に適応させながら、目的を達成している
現実環境は大量の情報が溢れており、その中には本来の目的、利得最大化、とは無関係だが、情動を喚起させてしまう情報も多く存在する
課題に無関係な情動喚起が、条件付け学習に影響するか?
強化学習モデル
恐怖表情刺激は、中立表情刺激提示に比べて、学習スピードを加速させた
この加速は学習率上昇によって実現されている
PPI解析
psycho-physiologic interaction
環境から喚起される情動は常にその場において意識できるものとは限らない
情動が学習率を向上させる現象も日々の生活の中で無意識におこなっているだろう
CR correct rate
trough 谷 トラフかな?
two pathway model for emotional signal
cortical pathway 一般的な視覚情動処理過程
時間をかけて細かい情報を処理する
subcortical pathway 遅い情動処理過程
素早くアバウトに判断する
何を見たかという知覚がなくても扁桃体は情動に関する処理をおこなっている
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日本感情心理学会
http://jsre.wdc-jp.com/index.html
エモーション・スタディーズ vol.1
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/es_01_1.html
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