2011年5月30日月曜日

世代と世代

2020年の若者
ネットワークに常時接続されている環境が10代の若者やGeneration Yの20代にどんな影響を及ぼすか?

2020年には若者は
・気が散りやすく
・物事を熟慮する能力に欠け
・すぐに得られる満足感ばかりを求めるようになっている

Pew Research Center(米非営利調査機関)がIT関係者、批評家、学生など6,021人に聴取、回答者の42%が上記のように回答


2020年の若者に必要な能力
・協力して問題を解決する能力
・オンラインで効率的に情報を検索する能力
・情報の質を見極める能力

何かを読み、それについて何時間も熟慮する能力は大半の人にとって重要性が大きく低下するかも

ただし自分の考えなのか、利用しているツールのせいでそう感じたり考えたりするのかを見極めないといけない



いまどきワード
みんな
ちょい
〜しよう

上から目線
過剰に盛る
ひとりよがり
 これらは嫌われる、ただし、あえてそう言ってることが明確であればセーフ




いまどきのフツウ
ふつう=最高、非常に、の意味

上昇志向はない
下降することへの不安感は常時ある(下がりたくない)
ふつうを維持するだけでもすごい
益若つばさがオピニオンリーダー足り得る
一発屋はしっくりこない


いまどきの人
嫉妬を受けたくない
負けたくない
嫌われたくない
ただし、いずれも自分の身近な人に対して。世間一般に対しては気にしてない


いまどきの若者1
白黒をはっきりさせすぎる(二元論に走りやすいかも)
自分に自信が持てない
すぐに結果を求める
自分の考えや感情を言葉にするのが弱い
キレやすく落ち込みやすい


いまどきの若者2
ほぼ日より
自己承認欲求だけでなく、負けたくない欲求

やたら褒め合う、かっこいい/カワイイ、先に褒めておけば自分も褒めてもらえる
そしたら少なくとも負けない


いまどきの若者3
失敗を恐れるキモチ
基本的に言われたことだけしていればよい
言われないからやらない
余計なことをやって失敗するぐらいなら、やらない方がいい


GenerationY
GenerationXの次の世代
他人がいいと思うものを買いたい(=他人に後ろ指を指されるようなものは買いたくない)
他人の嫉妬を受けたくない?

環境に気を使っている、というよりは環境にやさしくないと思われたくないから、環境にやさしい商品を買う、環境のことを気にする(のかもしれない)

嫉妬を向けられにくいように、言い訳(環境もそう)を用意してある商品の方が買いやすい、売れやすいのでは?訳あり商品が売れるのもそういうことかも?


打たれ弱い若者
周囲にチヤホヤされ挫折することも傷つく経験もあまり積んでこなかった
自分が中心で周りが自分に合わせてくれる
自己万能感を持ったまま大人になってしまった人が

社会に出てからは自分の思い通りにいかない、
傷つき折り合いをつけていかないといけない
そうやって社会に適応していく

地域、家庭、会社といった共同体の崩壊
子どもの頃から自己万能感を傷つける体験をしていない、環境がない

現実世界の豊潤化→人間の幼稚化、動物化 by東浩紀

中国の小皇帝、一人っ子政策
非常に自意識の強い若者→集団で行動できない


若者の志向、思考
モバイル志向、思考
検索志向、思考
PCリテラシーの低さ





マスメディアがなくなる
万人共通の話題、テーマがなくなる
ワールドカップ、オリンピックくらいのビッグイベント、
マクドナルド、スタバなどのビッグブランドじゃないと共通話題になりにくい

万人共通の話題がなくなるというのは恐怖かもしれない、たいていの現代人はマスメディア以前を知らないので

とはいえ、もともと世の中はそういう社会だった
昔と違うのは、
イエ(家族)、ムラ(地域)、学校・職場だけでなく
ひいきの役者、好みの芸人、タレント、スポーツチームについて
ネット上の面識のない人ともつながりやすい、コミュニティを形成しやすい
セミブランドつながり、セミイベントつながり

知ってる人と知らない人の格差、温度感の違いが大きくなってくる
へえ、そういうことあったんだー
なんであんなに盛り上がったのに知らないの?

ドラえもん最終回が10年遅れでtwitter上で話題になる感じ

伝える力がないと、この温度感はうまく伝播しきれない
ホントに理解、共通認識はできない

ただし、ホントに理解することを大事なことと思わない人も多い
自分の身の回りだけで通じる言語、文化、慣習があればいい

何も全然知らない人、共通認識のない人(社会、世間)とがんばって、無理してコミュニケーションをとる必要性がない、疲れるだけ
低燃費でエコでクールな人々

世界が狭いと思わないのか?気づいていないのか?大事と思えないのか?

海外への関心が薄いのはそういうことかも?
ところが一方でGoogle音声翻訳みたいに、テクノロジーがそのうち解決してくれるんだから
なにもがんばって英語習得する必要はない、今がんばったって疲れるだけじゃん、と思ってるかもしれない

さらに、世代間での主要メディアが異なる

新聞(老人)、PC、ケータイ(若者)
ますます共通理解が難しくなる

ネットが共通理解の促進にも役立つし、検索バカによる理解力の不足が阻害してるようにも思える。。。









島宇宙
宮台真司

消費者は、大衆というひとかたまりでなく、複数の島宇宙化している
で、それぞれの島宇宙には小リーダーがいて、口コミの発信元になっている
で、ひとつの島宇宙だけ、1クラスターだけを狙うマーケティングが必要になってくる

なぜなら、複数の島宇宙を串刺しで切る価値観は、社会貢献ぐらいしかない
あるいは「正しさ」とか。なのでマイケル・サンデルがちやほやされる

島宇宙では、連帯を壊さない「空気」が大事
狭い意味での世間にあたる


レレバンシー
マッキャンいうところの、自分にとっての関連性、重要性

自分の生活の身近なところに入り込んだ、自分達に関心のあるメッセージでないと
(今のor若い)消費者は関心を持たない

逆に言うと、他人事と思われると無視される(ネガ印象持たれるよりも性質が悪いかも)

ご近所さんはみんな買いましたよという説得は効きにくいかも
空気(自分の周り)しか見てない、世間(社会)は自分に無関係と思ってるから

だからこそ、見えている相手としか話をしない
後ろにいる普遍的な「人」という概念がない、そういう発想がない


鴻上尚史

世間との対話
 バックグラウンドを共有
 意思疎通・理解がしやすい

社会との対話
何の前知識も共有バックグラウンドもない
大変


新聞を読まない
書いてあることが理解できない
そもそも自分の外界(近しい人)以外に関心がない?持たない?持てない?

世間には関心があるが、社会には関心がない?
空気は読まないといけない
世間(自分と関係のある人、こと) 社会(無関係な人、こと)

社会、は自分に関係あることと思っていない、身近(世間)なことととらえていない。
無力感、あきらめ、90年代的世相観、not高度経済成長の申し子
(あの1995年にものごころついてたかどうかが分岐点になりそうだが)

興味関心が薄い分野については、無難、定番なものに落ち着くのでは?
定型・定番=興味関心の薄さかも?
逆に、興味関心のある分野へのこだわりは異常に強い?
情報化社会、IT化、ネット発達、みんな理系化している?

60〜80年代に突飛なものがいろいろ生まれたのは、バブルだから、高度経済成長だからでなく、IT化が進んでいなかったから?





世代変化
若者の○○離れ→○○の若者離れ
世代的変化、時代環境のせいと位置づけてしまうと思考停止してしまう

例えば若者の海外旅行離れ
海外旅行の有意義さが伝わっていない
現地の情報だけならネットで事足りる

実物に触れること、自ら体験することのすばらしさ・意義を説得したうえでないと喰い付きが悪いのでは

あるいは単に単価が高いから国内でいいやなのかもしれない
(だったら国内旅行を売ればいい)

あるいは現世利益的な考えなのかも、先が見えにくい時代だからこそ目先のベネフィットを求めやすいとか


ロスジェネ世代
35歳前後(2010年時点)の特徴、超氷河期世代
個人主義的性向を持つ
新たな価値を創出、獲得することに貪欲
既存の権威には懐疑的ながらも
自己の権利は主張し
脱物質的でもあり自然志向的


デジタル世代の区分
デジタルネイティブ 〜20代 ネットはあって当たり前、空気のようなもの
デジタルイミグラント 30〜40代 大学社会人あたりでネットを黒船襲来のように受け止めた世代
デジタルシルバー 50代〜 好奇心旺盛な人たちかも


旧来型4マスとネット
3タイプのユーザ(2007年時点)
1)4マスが基本、ネットはほぼ到達していない
(そもそも利用していない、利用する必然性を感じていない)
年配、超高年層に多いが、他の年代にも微量存在。そもそもネットの利便性が伝わっていない。従来メディアでないとリーチできない。

2)4マスは減り、ネットへシフト
20〜30代に多い。ネット人口が多い層の人たち。

3)もともと4マスとネットがフラットな関係
10代に多い。ネットはあって当たり前の世代。「4マス」という表現自体が理解しがたい


ライフステージとネット
子どもがいないとネットから、子どもができるとテレビや新聞(受動的に情報入手しやすいメディア)が主体になるか、むしろ情報入手しなくなる。
逆に言えば、有職子どもいない層や主婦でも子どもいない層にはネットが効きやすそう。

新聞を取っていないので、とわざわざ記述する心理。新聞代をケチっていると思われたくないのか?新聞を取っていないことが恥ずかしい、後ろめたい、民度が低い、教養に欠けると思われるかもしれないのが嫌だから?

ライフステージの変化がネット利用時間帯の変化をもたらすらしい。
未婚→既婚、子どもなし→子どもあり

子どもなし
ネットにどっぷり浸かる。昼間も時間あるからたっぷり見る。働いてないとさらに顕著。

子どもあり
ややネット依存度が控えめに。ただし、寝付いた子どもを起こさないようにひっそりと楽しむメディア。自分だけのメディアとして使い勝手がよい。
その時間帯は、子どもの寝た夜か、幼稚園に行ってる昼間か、そこは家庭により(子どもの学齢により)様々。



(2006年9月、2007年7月8月、2008年6月11月、2009年6月10月、2010年2月3月7月8月9月10月、2011年5月、2012年3月メモ)


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