2015年12月26日土曜日

評価者特異効果

評価者特異効果はどうしても出てしまう、そこで
メンバーのスキルではなく、そのメンバーについて将来どうするつもりかを聴取

私が知る範囲でこの人物の業績から判断すると、もし私が決定権者であれば、報酬は増やせる限り最大限増やし、ボーナスも最大限与えるでしょう
強くそう思う〜全くそう思わない
→業績から全般と組織に対する独自の価値提供を測る

私が知る範囲でこの人物の業績から判断すると、常に自分のチームにいて欲しいと思う
→他者とうまく一緒に働ける能力を測る

この人物は悲惨な業績となるおそれがある
はい、いいえ
→顧客やチームに対して害となりかねない問題を見つけ出す

この人物は今日昇進してもおかしくない
→潜在能力を測る



評価者の陥りやすいエラー
http://www.kantokushi.or.jp/lsp/no608/608_02.html

ハロー効果
 人間を評価するときの代表的なエラー要因の1つです。ハロー(halo)とは,後光,光背,光輪の意味で,何か1つでも美点があると,後光が差したように,その人のすべてがすばらしく見えてしまうことです。たとえば「字がきれい」なだけで,文章力もあり,仕事も正確…などと見えてしまうことがあります。あるいは,ポカミスをするというだけで,作業能力全体が劣っていると思い込むこともありがちです。
 印象にとらわれず,まっさらな目で事実だけを見て評価していくことが必要です。

対比誤差
 評価者が,自分の能力・特性と反対の方向に部下を評価してしまう傾向のことです。“できのいい”評価者ほど要注意です。人事評価は,評価基準に照らした絶対評価であり,間違っても,自分との相対評価ではありません。

寛大化傾向/厳格化傾向
 実際よりも評価を甘くつけてしまうのが寛大化傾向,辛くつけてしまうのが厳格化傾向です。
 寛大化傾向は,相手に悪く思われたくないという心理から生じたり,あるいは,評価に自信がない場合などにも起こりがちです。一方,厳格化傾向は,日ごろから「減点主義」で部下を見ている評価者に見られます。
 評価者訓練などを通じて,評価のブレを是正する必要があります。

中心化傾向
 評価が中央(標準点)に集まってしまうことです。まず,根拠に自信がなくて,評価に差をつけられないということがあるでしょう。部下の観察や事実の把握が不十分なのです。あるいは,部下たちとの“なれあい”が原因になることもあります。

逆算化傾向
 最初に部下の総合評価を頭に描いておいて,要素ごとの評価で“つじつま合わせ”をしてしまうことです。評価者の思い込みがそうさせるのですが,主観的・意図的評価になってしまうことは明らかです。1つひとつ要素ごとにきっちりと評価し,積み上げるという“手続き”に従わなくてはいけません。

論理的錯誤
 たとえば能力を評価する際,「理解力」に高評価をつけたのだから論理的にいって「判断力」も高くつけないとおかしい…などと,評価者が勝手に理屈をつけて,評価要素どうしを関連づけてしまうエラーです。
 あくまでも理解力は理解力,判断力は判断力であり,別の“ものさし”で測るのだという意識で評価していくようにします。


誤った情報を正すための 3つのコミュニケーション術

http://www.dhbr.net/articles/-/3402

デマを払拭し誤解を正すことは、なぜこれほど難しいのだろうか。それには4つの大きな理由があると思われる。
1.事実をもって反証を試みても、奏功しないどころか逆効果になる

1979年にスタンフォード大学のチャールズ・ロードらが行った画期的な研究では、人間は事実に基づく科学的な証拠によって自説の間違いを示されると、ネガティブな反応を示すことが判明した。自分が持っている考えと一致する証拠だけを受け入れるこの現象を、ロードは「確証バイアス」と呼んだ。

事実や証拠をもとに主張されると、人間はそれらを拒否または無視する傾向がある

「バックファイア効果」というさらに危険な傾向を実証している。実験では、誤りを指摘された人々はその誤認をさらに強めた


2.デマへの言及を繰り返すことで、そのデマを期せずして広めてしまう

3.相手を肯定することは効果的だが、実行は難しい

4.ストーリーの力を常に過小評価してしまう
オーストリアの心理学者フリッツ・ハイダーは1940年代に、今ではよく知られた研究を通じて、物語を作ることの重要性を明らかにした。

ハイダーは、2つの三角形、1つの長方形、1つの円だけを用いたシンプルで短いアニメーションを制作した。
これを見た被験者は1人を除き全員が、図形の動きから恋愛やいじめを描いたドラマの筋書きを読み取った。人間にはストーリーを欲する傾向があり、それがない場合には自ら作り出そうとする。

「身元の分かる被験者効果」identifiable victim effect
個人の感情的なストーリーを繰り返すことで、特定可能な個人に対してなら強く共感されるという心理的・社会的な現象

「誤解を正しても、ストーリーの形跡を残していては不十分だ」と指摘している。元のストーリーにとって代わる、信頼できる新たなストーリーを作り出さねばならない。

誤った情報を繰り返して発信しないこと。説得力のある、前向きなストーリーを利用すること。情報は多ければ良いとは限らないと心に留めておくこと。


イノベーションの成果は、何で測定すべきか

http://www.dhbr.net/articles/-/3498

「アクティビティ指標」
これはイノベーションという船のボイラーにせっせと燃料を投入するような活動を測定する。例としては「何人の社員がリーン・スタートアップに関する研修を受けたか」、「現在検討中の新しい製品アイデアはいくつあるか」などだ。たとえば、回答者の3分の2が「開発パイプラインにあるプロジェクトの数を追跡している」と答えた。

「インパクト指標」
これはイノベーションの船が実際にどこかに動いている形跡を測定する。新規事業のマーケットシェアやコスト削減率、利益率などが例である。たとえば、回答者の間で最も広く使われていたのは「新しい製品・サービスが市場投入後の最初の数年間に生み出した収益」で、全体の69%がこのデータを収集していると答えた。


最も一般的に利用されていた指標のトップ5
1.新製品によって生み出された収益
2.イノベーションのパイプラインにあるプロジェクトの数
3.ステージゲート評価(あるプロジェクトを次のステージに進めるかどうか)
4.損益やその他の財務指標への影響
5.生み出されたアイデアの数


デジタル情報と符合の理論

放送大学

第3回 確率論の基礎
確率変数 試行の結果によって、値が確率的に決まる変数
確率分布 確率変数と確率の対応関係
確率分布関数 離散的な値をとる確率変数xに対する確率を与える関数f(x)
サイコロを1回投げるときの出る目x、このxがとる値は確率的に決まる、
なのでxは確率変数といえる
サイコロを1回投げる試行における出る目の確率はどの目も6分の1なので
この確率分布は一様分布
サイコロを2回投げるときの出る目の和xの場合は、2や12は少なくて、7がもっとも多い、なのでこの確率分布は三角分布

確率分布関数 離散的な値をとる確率変数xに対する確率を与える関数f(x)
確率密度関数 連続的な値をとる確率変数xに対する確率を与える関数f(x)
 確率変数がある値をとる確率を導く

二項分布
1回の試行で事象Aの起こる確率がp
この試行をn回繰り返す
このときの、事象Aが起こる回数x
例)サイコロを10回投げて1の目が出る回数x
p=1/6 n=10
x=3(1の目が3回出る)の確率 0.155
x=0の確率は0.162
もっとも確率が高いのはx=1(0.323)次いでx=2(0.291)
x>=6となる確率はほぼない
二項分布の平均値μ=np 分散σ^2=np(1-p)
二項分布B(10,1/6)の平均値μ=5/3 分散σ^2=25/18

二項分布B(n,p)は、nの値が大きいとき、正規分布N(np,np(1-p))で近似可能


第4回 情報量
informationの語源
inform = in(思考・精神に) + form(形を与える)

情報 もともとは軍事用語で「敵と敵国に関する知識」という意味
informationの訳語として定着したのは1950年代後半から学術語として定着

対数 指数関数y=a^xのxとyを交換する、すなわち一次関数y=axの線対称
x=a^y つまりy=logax

第5回 エントロピー
エントロピー 得られる情報量の期待値
不確定さ・あいまいさの指標

第6回 ベイズの定理
理由不十分の原則
情報が与えられていなければ、確率は同等、とみなす

ベイズ更新 1回目の事後確率を、2回目の計算の新たな事前確率として利用する

第7回 通信のモデル
通信路容量 伝送情報量の最大値(誤りビットも含む)をとる、つまり通信路の情報伝送能力のこと
伝送情報量 1記号あたりの平均情報量 ビット/記号
伝送情報速度 単位時間あたりの伝送情報量 ビット/秒

第8回 情報の圧縮
第9回 線形符合
第10回 巡回符合と畳み込み符合
第11回 テキストの符合化
第12回 音の符合化
第13回 画像の符合化
第14回 動画の符合化
第15回 数列の利用








日本心理学会第79回大会at名古屋

2015/9/22(火)
二人で同じ花を見るとなぜ美しいか?
あの美しい愛について
北山修
あの素晴らしい愛をもう一度
共同注意と美感

横澤一彦
サイモン効果
隣にいるだけでは相互作用は起きない、ともに課題に取り組むことが大事
色連想物体嗜好度
色嗜好は文化によって異なりそう
美感も異なりそう
アメリカは高彩度が好き
暗い赤はクランベリーだから好き
モノの好き嫌いでほぼ説明できる
日本は高明度が好き
暗い赤は血を連想するから嫌い
モノの色だけでは説明しきれない
色から抽象的イメージを想起している
白い恋人 青い初恋

ヒトの共視の発達とその進化的基盤
明和政子
見つめることは威嚇
ヒトと大型類人猿ではポジティブな意味合いも
新生児模倣
生後2ヶ月でいったん消失

ヒト特有の心の働きは加齢とともに自動的に出現するわけではない
共に思うこと、を確認、共有する機会を豊かに提供する、ヒト特有の養育環境、これは進化の産物
養育者による足場作り
乳児が何をしようとしているのかを敏感に読み取り積極的にそしてたぶん無意識に手助けする
他個体の快情動にまで共感するヒトの特性



ベイズと認知発達入門
ベイズ推定とは何か?
ベイズの定理を利用して母数を推定する

事前分布
データを入手する前に、我々が持っている母数に対する信念

尤度
母数の値を仮に○とした時に、手元にあるデータが得られる確率

事後分布
データを入手した後の、更新された母数に対する信念

規格化定数
推定したい母数に対する情報を持っていないので、きほん無視する

利点
事前の信念を分析に組み込むことが可能
例)分散は負にならない
→不適解を防ぐことができる
データ収集前に持っていた情報分析を組み込むことが可能
例)有意でなかった過去結果
→最尤推定法などでは推定できないモデルも推定することが可能
サンプルサイズが小さくてもよい

事後分布が出力されて終わりなので、点推定として平均値を算出するか、区間推定として両端2.5%を切り落として記述する

グラフィカルモデル(生成モデル)
確率変数の依存関係をグラフであらわしたもの
観測される情報が作られるプロセスを確率的に変動している
適切に定義するとデータから教師なしでパラメーターの推定が可能
モデルのパラメーターをギブスサンプリングで学習
ベイズ推定により計算した未観測変数の事後確率を利用
これにより複雑なモデルであっても容易に学習可能

ベイジアンは利用可能性ヒューリスティックなどとは対極にあるのかな?合理的人間という前提になってる?



東洋的思想の心理学への展開
春木豊





2015/9/23(水)
隣接領域から見た心理学界
建築学からの視点
久野覚
寒暑涼暖、生死に関わるのに取り上げてくれてない
統計検定には次元を絞る必要がある
建築では元々多様性を認めているので、一意に決まらなくてもい
理由は不要、いろんな人がいるという状況がわかればいい
仮説発想的(仮説検証型ではない)
データ探索型
一つに凝り固まらないであれこれやったほうが発想が豊かになるんじゃね?

法学から見た心理学
木下麻奈子
学際領域を研究してれば両方の通訳ができる
変数の扱い方が異なる
心理学では人間の行動が説明変数
法学では法規範が説明変数
キティージェノビーズ事件での例
心理学は人の行動・心理の側面から考える
なぜ助けないのか
どんな特徴の人が助けないのか

法学は制度の側面から考える
救助した時に責任を問われないようにする
救助しなかった場合に罰を与える

それぞれの学問で何を説明変数にしているのかということ自体に気が付いていない

「社会」の意味が異なる
心理学で扱う社会は、個人に投影されたミクロな社会である
制度としての社会でありマクロなものとして扱う
現実社会の仕組みを知らないのではないか?
抽象化することは研究上必要だが、本質から離れて抽象化するのは問題が多い

「法」の意味が異なる
心理学では法とは法律のことを指す
法学では原則的に法は法律だけでなく、社会規範も含むもの
インフォーマルルールを専ら扱い、フォーマルルールである法律を扱わない
法律は現実社会で強制力が担保されている強力な規範なので、扱わないとアンバランスになる

法学と心理学がコラボするための条件
実社会の勉強が必要
人間と法の両者の共変動を扱うことができれば本当の学際研究となる

医学から見た心理学界
井口善生
(精神医学、神経科学)
基礎と臨床の往還的な思考が少ない
臨床心理学者の基礎研究への参画を促す環境整備が必要
他分野の下請けにならない
行動解析のプロになれ
コミュニティの外側を見据えた情報発信
心理学を専攻しない研究者があなたの論文を読むことを意識しろ

デザインから見た心理学界
牧野暁世
デザインは問題解決のための一手法である
良い見てくれだけではない
必然性があるデザインは良いデザイン
自由とは必然性の洞察であるbyヘーゲル
いろんな学問のプラットホームとなれるのが心理学のいいところでもあるんだけどね



日本における数理心理学の展開
浅川伸一
ディープラーニング解題
認識・処理過程が人間と機械と同じと考えるか別物と考えるか
機械学習の進歩、アルゴリズムの進化、ハードウェア(計算速度)の進化

広田すみれ
確率を伝える
リスクコミュニケーション
確実性
不確実性
リスク(確率で記述可能)、曖昧性、多義性
不確定性原理とかカオスとか無知じゃないけど不確実なものもあるよね
無知性

認識論的確率(主観的)
気象予報の確率、1回の事象についてのことなので古典説や頻度説では常に確率が算出できるわけではない
天文学、力学、高級科学
錬金術、医学、低級科学に関連した臆見に属する
正統な人や権威者が是認している、蓋然性が高い
1回事象についての認識論的確率

客観確率(頻度説、傾向説)、偶然的
世界がどのようであるか



二重過程理論の応用
教育心理学への応用
共感の事例
島田英昭
理解と行動は別物かも?
理解しても行動には結びつかない
理解できなくても行動する

臨床応用
鈴木俊太郎
ソリューションフォーカストブリーフドセラピー

犯罪予防行動の促進
島田貴仁
知識、事例、知識+事例
ワンタイムな募金だと真ん中
そうでないひったくりだと右端
時間が経つと知識も事例も減衰するが事例は著しく減衰する

及川昌典
本当にわかってる?(教育)
知識を教えることはできる
頭では理解したつもりになっている
知恵を育むことは難しい
腑に落ちない
応用できない
わかってないのと同じなのでは?
本当にわかってる?(臨床)
患者は自らの状態を雄弁に語る
しかし自己報告はあてにならない
内省の限界
記憶の歪み
希望的観測
本当にわかってる?(社会)
人の賛同は得られる
しかし行動を変えることは難しい
セルフコントロールの問題
論より感情、個人より環境にはたらきかけるべきか?
それで社会は納得するだろうか?

北島宗雄
two minds and 特性時間 bandがそもそも違う
Simonの蟻
限定合理性、満足化原理
人間の行動は、やってることは至ってシンプル、環境が複雑なだけ

時間軸で考えると
システム2before 1before event 1after 2after





2015/9/24(木)
脈波のカオスは心理学に何をもたらすのか?
生理反応・心理状態・コミュニケーションを探る
鈴木平
相互作用するカオスから全体性の科学へ?
学術用語としてのカオスは、一般に使われる混沌・無秩序とは違うよ
まったく予測できないわけではない
一定の範囲内の値をとることはわかる、ただその中のどの値をとるかを予測するのが大変
一見、決定論的、確率論的に見えるが、初期値鋭敏性などもあって長期予測が困難、人間にはほぼ無理
非線形であるからといって多次元多自由度とは限らない
部分と全体を切り離さない
非線形で相互作用だらけの全体から一部を切り取って線形的に眺めてるのが従来の手法といえそう
コンピューターが進化してくれたからこそ今ようやくできるようになってきた

吉田暁
脈波のカオスと情動、自律神経活動との関連

岡林春雄
ヒトの心理、行動は時間の流れに沿って変わるもの
staticではなくdynamicなものなんだよ



計算科学と心理学
白宇
鈴木麗璽(れいじ)
大平徹
大平英樹
搾取と探索にはけっこう越えるのが大変なヤマがある
これをどうやって乗り越えてもう一つの選択をしてるのか?
ノイズと遅れがあるおかげで搾取ばかりでなく探索の選択ができるのかも?
ノイズや遅れがないともう一つの選択が発生しない
大きすぎるとしょっちゅう発生する
ノイズと遅れは身体から発せられてるのでは?


第8回感情心理学会セミナーat大阪

2015/4/18 13:00-17:20
関西大学千里山キャンパス
第3学舎4号館D401
「感情と無意識」

IPANATを用いた感情測定 Implicit positive and negative affect test
下田俊介 東洋大学
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/pdf/es01_1/74-80.pdf

IPANAT
ポジネガ感情の潜在測度
本人に自覚されず感情を測定、質問紙で実施可能
社会的望ましさなどの意識的な歪曲をうけにくい

感情を無意味綴りに転移させる
人工語だと教示する、直感的に回答しろ
感情プライミングという考え方

感情語得点を算出
6種類の感情語の得点算出
ポジネガの感情得点を算出
信頼性と因子的妥当性

状態的感情 個人内、環境からの刺激によって生起
特性的感情 ポジネガ感情への慢性的なアクセスしやすさ
誤差

人工語がどのような気分を表しているかを想像しながら回答してもらう

顕在尺度みたいに明確じゃないから、IPANATは目的をボカして使うのに向いてそうだよね

顕在尺度だと要求特性、今こうしてるから、こういうの見たから今はこういう気分なんだろうと、勝手に都合よくマインドを変えてくれる、が影響しやすい



単純接触効果と無意識
川上直秋
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/pdf/es01_1/81-86.pdf

我々の好意はどこから来るのか

すばやさ 活動性
つよさ 力量性

単純接触効果 mere exposure effect
対象への反復接触が、その対象への好意を増加をもたらす

基礎的知見
文字や顔写真、図形など、あらゆる対象において生起
接触回数と好ましさは右肩上がりの比例関係

反復接触という基礎的な情報処理が、好ましさという感情と結びつく

単純接触効果における無意識
刺激の閾下提示(閾下単純接触効果) 入力における無意識
潜在指標を用いた測定(潜在的効果) 出力における無意識

本人の自覚を伴わない無意識現象

・多様な側面に触れる
単純接触効果の般化
実際に接触した刺激に留まらず、同じカテゴリに属する未接触刺激の好意度も上昇(Gorden & Holyoak, 1983; Smith et al., 2008)

白人という共通性に基づき効果が般化
単純接触効果は、単に刺激の物理的特徴に依存した現象ではなく、より高次の社会的認知プロセスを含む現象

・接触を日々積み重ねる(累積的効果)
5日間連続(20回x5日)100回と、1日で100回接触

接触直後は、いずれの条件(集中/多面、集中/単一、累積/多面、累積/単一)においても単純接触効果が生起、特に集中的な接触が最も強い

集中接触では1ヶ月後で効果が消失

累積接触では、直後の効果が3ヶ月後まで持続

・異質なものと”適度に"接触する
多数の典型例に、少数の非典型例が混ざった場合に効果が最大化

急激な変化よりも、緩やかな変化の方が好まれる

・行動が理解しやすい(行動の一貫性の効果)
閾下での系列提示からストーリーを無意識に知覚
変化の中から、時間的、空間的な連続性を抽出

単純接触効果が生じたのは系列提示のみ
ランダム提示は、単純接触効果を抑制

・誰かと話して好きだとわかる(潜在的効果の顕在化)
潜在指標のみで単純接触効果が生起
閾下での単純接触は、潜在的次元に強く影響を及ぼす

同じ刺激に接触した者同士が相互作用をおこなった場合のみ、顕在指標でも単純接触効果が生起




情動反応が学習過程に与える影響とその特徴
渡邊言也
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/pdf/es01_1/87-92.pdf

我々は自分自身を常に環境に適応させながら、目的を達成している
現実環境は大量の情報が溢れており、その中には本来の目的、利得最大化、とは無関係だが、情動を喚起させてしまう情報も多く存在する

課題に無関係な情動喚起が、条件付け学習に影響するか?

強化学習モデル

恐怖表情刺激は、中立表情刺激提示に比べて、学習スピードを加速させた
この加速は学習率上昇によって実現されている

PPI解析
psycho-physiologic interaction


環境から喚起される情動は常にその場において意識できるものとは限らない
情動が学習率を向上させる現象も日々の生活の中で無意識におこなっているだろう

CR correct rate
trough 谷 トラフかな?

two pathway model for emotional signal
cortical pathway 一般的な視覚情動処理過程
時間をかけて細かい情報を処理する


subcortical pathway 遅い情動処理過程
素早くアバウトに判断する
何を見たかという知覚がなくても扁桃体は情動に関する処理をおこなっている


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日本感情心理学会
http://jsre.wdc-jp.com/index.html

エモーション・スタディーズ vol.1
http://jsre.wdc-jp.com/emotion/es_01_1.html